月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

ユートピアに行ってきた

21日の土曜日に,桃源郷の美術館に行ってきました.といってもMIHO MUSEUMに行ったわけではなく,出光美術館で行われていた「ユートピア」展に行ってきたというだけ.といっても何たって出光美術館は帝国劇場の上ですし,エレベーターに乗るときは受付のおじさんがわざわざ開けてくれるし,まぁユートピアと行っても良いのかも(なんのこっちゃ).

この展覧会は,出光美術館が持っている日本美術の中で,夢や桃源郷,楽園といったものに関係するものを集めたものです.全く自分の持っている作品だけでこういった展覧会を開けてしまう出光美術館はすごいもんがあります.


というわけでユートピア展,
まず最初の部屋は夢や幻想に関するもの.一番大きい,面積を取っていた作品は「吉野龍田図屏風」.屏風の右隻は桜,左隻紅葉というもので,何となく先日見た作品に似ているなと思ったら根津美術館の開館展で見た屏風とそっくりなのでした.根津のは江戸時代の作品で絵の中に短冊が書かれていて,出光のは桃山時代の作品で短冊がないと.


次の部屋は,蓬莱仙境.福禄寿とかそういう類.
まずは,池大雅さんの「寿老四季山水図」.福禄寿さんが描かれていますが,頭がでかいです.いや,長いです.
んで,仙突の「百寿老画賛」.100歳のお年寄りがうじゃうじゃと.後ろの方には「ここは最後尾,ではありません」というプラカードを持ったお年寄りが(嘘です).さすが仙突,お年寄りの可愛さといい,良いです.はっきり言って,この作品に全てを持って行かれて,他の作品は余り記憶に残ってません(^^;;).


そして最後の部屋.ここは恋と雅,それから雪月花の世界.俵屋宗達伊勢物語の色紙や源氏物語図があって,やっぱり宗達は良いなぁと.
鈴木其一の「秋草図」.いかにも基一さんらしい細かくもくっきりとした,淡い花が良い感じ.
んで,最後の大物が,再び俵屋宗達のものと伝えられる「四季草花図屏風」.花がしっかりとしていて,17世紀頃のオランダの静物画を思い出します.いや,これも良いです.


といった感じで,やっぱり仙突しかちゃんと覚えてない…….一体これは何の展覧会だったのか…….仙突で幸せになってトリップしてしまった感じは....確かにユートピア?(^^;;).