月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

ウッドワン美術館所蔵 近代日本美術のあゆみ@大丸神戸店

22日の土曜日は、神戸市立博物館に行った後に、歩いて5分ほどの大丸神戸店に、ウッドワン美術館所蔵作品展を見てきたのでした。

ウッドワン美術館というのは広島県の廿日市市、といっても広島駅から40kmほど離れた山の中にある美術館で、行くだけでも一苦労。このように都会まで出てきていただけるのは非常にありがたいことです。広島の山の中、バスが1日6便とか書いているところまで行くことを考えたら、神戸なんて隣町のようなもんです。そんなわけで、東京から見に来たわけですが、今回会期が先週と今週の2週間程度しか無かった上に、先週は大雪で新幹線も減速運転という状態。必然的にこの土日にしか行くことができなかったのです。


さて、展示の方は洋画と日本画に大きく分かれていました。まずは洋画のほう。

  • 最初の方にあったのは岸田劉生さんの麗子像。数えで7歳の時の絵だそうで、いつもの麗子ちゃんよりも可愛く見えます。羽織っている毛糸の肩掛けがそう見せているのかもしれませんけど。
  • 黒田清輝の「木かげ」。光あふれて絵具もキラキラ。横になる女性の生命感まで現しているようです。ところで右横の百合は西洋絵画的絵解きをして考えた方がよいのかしら?
  • 岡鹿之助の「献花」と「古跡」。キャンバス地なのにクレヨンで書いたような。奥行きのなさが面白いです。
  • 小磯良平の「人形」。フランス人形のドレスが素敵です。かわいいは正義。ピンクの布の裁断面の質感まで表現する描き方が素晴らしく感じます。
  • 藤田嗣治の「ディナーパーティー」。ねこ〜〜〜〜〜。食卓の上にある雑多な食材と、それを窓の後ろから狙う猫というモチーフはブリヂストン美術館にもありますが、ブリヂストンは窓の外が黒なのに対し、この作品は青です。
  • 同じく藤田嗣治さんの「EVE」。バックが細かい生き物たちと、シッカーロールを使ったとも言われる白い肌が対照的です。


続いて、ここからは日本画。

  • 竹内栖鳳さんの「秋圃」。すずめかわゆし。 この方は柔らかい感じの絵がよいです。
  • 河合玉堂さんの「深秋」。紅葉にすすきに、焚き火という組み合わせ。寒い季節ですけど暖かい光景。
  • 上村松園さんの「舞仕度」。先日の上村松園展には来ていない2連の作品。この舞妓さん、凛として可愛いです。
  • 小野竹喬「夕空」。夕空のグラデーション、上の方から、あかね色から群青色へ。変化が美しいです。
  • 奥村十牛「仔犬」。上目使ひの犬が可愛いわ。


あら、洋画の方でずいぶん盛り上がったみたいですね、私。
それにしても、これらの作品を次回見るのは何時になるのでしょうねぇ……。