月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

心斎橋きものロマン@大阪歴史博物館

大阪歴史博物館は大阪城の南西、NHK大阪放送局の隣にある高層建築、いかにもバブリーな頃に建築したなと感じる建物にあります。建物がバブリーだからと言って、展示内容がバブリーとは限らないのが美術館や博物館。この大阪歴史博物館は、毎回なかなか良い企画展を開催します。

今回の企画展は「心斎橋きものロマン」。丁度この土曜日から始まった展覧会ですので、初日に行ったことになります。
基本的な内容は、昭和初期の大大阪の頃、銀座と並び称された心斎橋のライフスタイルを見てみようというもの。タイトルから、昭和初期の着物が沢山あるのかなと思って、およーふく好きとしては見逃せないと思って見に行ったのですが……。


いきなり最初のところに、大正から昭和の頃の女性を描いた日本画洋画が登場してびっくり。その多くは大阪市立近代美術館建設準備室が所蔵するもの。良いものをお持ちなので、早く美術館を完成させてほしいと思う準備室です。

気に入ったのは、以下の3作品。

吉岡美枝「店頭の初夏」
ショーケースに飾られたマネキンが着ているおよーふくを、じっと見ている女性という構図。少女の心を見るような構図が素敵です。あと、マネキンの着ている緑色のおよーふくも、シンプルだけど素敵な形でした。
高橋成薇「秋立つ」
短髪の女性が振袖を着ているのが清楚な感じ。あと、帯の模様が恐ろしく細かいのもツボでございます。
橋本花乃「七夕」
沢山の女の子が、七夕の飾りつけをしている場面。なんかかわいい感じです。


絵画の先には、今度は大正時代の着物がありました。呉服屋さんの娘だった方が寄贈したのとか、いかにも良質な感じ。そして華やか。良いものを見ることが出来ました。あんまりね、およーふくのデザインとか判ってないのですが、素敵だなーと思えるのは昭和初期のものが多い気がします。


それから、心斎橋なので当然、大丸、十合、高島屋といった百貨店の宣伝なんかも展示されていました。この辺は若干、前回の企画展「民都大阪の建築力」とも重なります。十合の出来た当初の館内案内パンフなんかが展示されていて、思わずじっと見てしまったり。ホールとかあって、華やかさが伝わります。



という感じで、まったくノーマークだった展覧会なのに楽しんでしまいました。企画が良質な展覧会を連続して開くことが出来る大阪歴史博物館、恐るべしです。

これで、コインロッカーが100円玉に対応してくれれば言うことはないのですが……(をぃ)。500円玉が必要なのが、どうも困るのよね……。