月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

ヴェネツィア展@江戸東京博物館

江戸東京博物館で開催されているヴェネツィア展を,見てきました。

ヴェネツィアというと、水没しかかっている海洋国歌。そしてヴェネツィアングラスが輝くところ。そういうイメージなんですけど、どうも芸術はフィレンツェやローマに押されている気がします。とは言っても、イタリアの中では好きな都市ベスト10には入るところなので、どんなものが出てくるのか、楽しみなのであります。



まず最初は、都市ヴェネツィアについて。有名なヴェネツィアの俯瞰図が出てきます。かなり大きいサイズ、そして細かく描かれていて、1軒1軒の家が判別できそうです。地図好きとしては、是非とも複製でいいので入手したいところ。というか、本物は入手できるはずもありませんけど。解説によると上空500mからの眺めだそうですが、実際に気球か何かで上って描いたのだろうか、と、阿房なことを考えたり。この絵が出来たのが1500年頃なので、未だ気球があるはずもありません……。

また、ヴェネツィアの象徴としては、本を押さえた羽を持ったライオンさんが使われますが、これが木彫りになったのがありました。これが恰好いい上に可愛かったです。寄木細工の接合部が丸わかりなのはご愛嬌ということで。にしても、ライオンの持つ本に書いてあるラテン語が読めなくなっていることに軽く絶望したりして。間違いなく初級文法なんだけど


その次のコーナーには、海洋国家ヴェネツィアらしく、航海に使った道具が。地球儀とか、天体観測の道具とか見ていると、不思議と時めきますね。


続けてのコーナーでは工芸品が。ヴェネツィアといえばのヴェネチアングラスは10点程の展示。ちょっと少なくて消化不良気味ですが、こないだまでサントリー美術館でやっていた展覧会で腐るほど見てきましたので、まぁ良いか。
かわりにその隣にあった、17世紀頃のおよーふくが素敵でしたわ。何となくフランスっぽいなと思ったら、フランスの最新モードを取り入れたおよーふくが流行っていたようで、これもフランス様式のもの。折角のハロウィンですから、あの手のおよーふくを着て下さる方、いないかしら?


最後の方に絵画コーナーが有りましたが、もうちょっと量が見たかったなと(贅沢は敵ですっ)。二人の貴婦人が板絵で、元々は扉というのが驚きで、どこかから左半分が見つかると良いのにと思います。あと、「春」の女性(女神)が可愛らしくって素敵でしたわ。


ということで、歴史物もあり、美術作品もありでしたが、もうちょっと歴史に振って欲しいような、もう少し美術を増やして欲しいような、二兎を追ってるような感じがしました。店数150店で物足りないなんて言ったら罰が当たりますが、そう感じてしまうのが,イタリアの奥深さというものかもしれません。