月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

北京故宮博物院200選@東京国立博物館−清明上河図編

今年は田中角栄元総理大臣が北京に飛んで日本と中国の間で国交を回復してから40年の節目の年です。なので今年は中国文化に関する展覧会がいくつか開催されるようです。

そんな中、いきなり真打なのが、2日から東京国立博物館で日書かれている「北京故宮博物院200選」。今まで日本に来たことのないものばかりを故宮から200点選んで展示してます、というものです。

とはいっても中国美術はどうも不得意でねぇ、それに中国美術の展覧会はそんなに混まないでしょ?、と思って、ゆっくり行くつもりでしたが、2日の初もうでの際に見たのは……

140分待ちの文字!。どうも「清明上河図」というのがとんでもない作品らしく、これを見るための行列が出来ているようです。その後、3日以降も待ち時間の情報は途絶えることなく、最大で210分待ちとの情報も。しかも相手は絵巻ということも判ったので、後ろから単眼鏡で覗き込む作戦も不可。こうなれば、腹を決めるよりほかありません。

ということで並ぶこと前提で、7日の土曜日に清明上河図を見に行ってきたのです。
基本的に日本美術の場合だと「混むのは平日・午前」という法則が最近はありますので、中国美術も似たようなものだろうと、休日の午後にやってきた次第です。この戦略は大当たりで、展示室に入るまでに80分。そこから展示室内を20分の計100分で、清明上河図に辿り着いたわけです。


ところで、こんなに混むのか。聞くところによると、この「清明上河図」は中国でも10年に1度ほどしか公開されないレアものらしく、海外旅行は今回が初めて。しかも、この絵を元にした作品もかなりあって、昔から良く知られた作品、ということらしいです。そんなわけで中国本土から来ている方も多くて……確かに私が並んでいるときに後ろの女の子から聞こえてくる声は中国語でございました。
これから中国では旧正月の休みに入りますので、もしかしたら今以上に混雑するかもしれませんね……。


そんなわけで、100分の行列の末に見た清明上河図ですが、立ち止まってみることが出来なかったので余りはっきりしたことは言えませんが、とにかく絵が細かいです。宣伝によると700人以上の人物が描かれているそうで大変です。で、ちゃんと表情もあるのね。
そして、中国の絵画としてイメージするものとはだいぶ違って、山水ではなく、町中の雑踏が描かれているのも珍しいです。一寸この辺りのノリは、安土桃山時代の南蛮屏風や洛中洛外図屏風に近いところがあります。

いえねぇ、見てて飽きない絵と思いますけど、如何せん混雑でゆっくり見ることが出来ませんので……細かくは清明上河図であそぼう!で確認するのが良いかと。これで見ると、いろんな顔が見られて楽しいわ。って、本当は本物でやりたいですけど、ね……。