月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

貴婦人と一角獣@国立新美術館

フランスのクルニュー美術館にある「貴婦人と一角獣」のタピスリー、記憶に残っている中で初めて映像で見たのは、NHK教育でやっていた世界美術館紀行だったと思います。謎めいたタピスリーと、石澤アナの声が頭に残っていて、ずっと見たいと思っていたんですね。そうしたら、こちらがパリに行く前に向こうから日本にやってくるというではないですか!。

ということで、柄にもなく熱くなっておりますが、要するに国立新美術館に「貴婦人と一角獣」展を見に行ってきたわけです。
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今回の展覧会、中央の半円状の空間に6枚のタピスリーが並び、そこから放射状にある小部屋でタピスリー鑑賞の際の注目ポイントと若干の関連展示があるという、タピスリーを見てもらうための構成でした。展示品をたくさん持ってくるのが良い展覧会というような風潮とはかけ離れてますが、そのくらいの礼を、この貴婦人と一角獣には払うべきでしょう。


その「貴婦人と一角獣」の6枚のタピスリー、中央の半円状の空間に入った途端に目の中に飛び込んできて……凄かったです。
細かく見ていけば、マルチーズが可愛かったり、手乗りオウムも良いなとか、ウサギさん可愛いとかありますが、そんなことよりも、全体としての迫力に圧倒されるのです。500年経ってこの美しさ、この迫力なのなら、完成した当初はどうだったんだろうと思うと、やはりすごいです。


そんな訳で1時間ほど眺めていたわけですが、6枚のうち1枚を選ぶなら、「味覚」でしょうかね。手乗りオウム、正面向きのユニコーン、裾の上に座り込んでるマルチーズ、可愛いうさぎたち、本当はじゃれたいのに旗を持っているからじゃれられない(という顔をしている)ライオン、そして貴婦人の顔も良いですね。これ1枚欲しいです(無理)。

次席は「視覚」。鏡を見るために貴婦人の膝に前足を載せてるユニコーンが可愛すぎます。

これ以外の4枚もそれぞれ、気に入った点がありましたけど、この2枚が特にツボでございました。



この展覧会、7月15日までは東京、7月23日から10月20日は大阪で開かれています。中世のこんな良い作品を日本で見られる機会はきっと数十年単位でないと思いますので、皆さんも是非。パリに行くよりは安いですしね。



追伸:東京駅の京浜東北線ホームには、6枚のタピスリー全部を使ったポスターもありましたので、これを見て気にいってからいってみる、というのも有りかも……
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