月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

応挙展@承天閣美術館

承天閣美術館というと、どうしても若冲のイメージが有りますが、この秋は応挙の展覧会をやってました。
応挙といえば、3月に愛知県美術館であった応挙展が決定版みたいな感じですが、その時も相国寺(承天閣美術館の運営母体の寺)から2点ほど出展されてましたし、期待して良さそうです。
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というわけで応挙展、のはずなんですが、展示室に入ると最初に登場するのは長沢芦雪。それもただの芦雪ではなくて、白象唐子図屏風に獅子図屏風と濃いところを持ってきてまして。腰を抜かすから最初に持ってくるのはいかがなものかと……*1


当の応挙は「牡丹孔雀図」からの登場になります。とても整った孔雀で、気品を感じます。

「浜松群鶴図屏風」は、もともと襖絵だったものを屏風に改装したもの。応挙らしい遠近感と、幽玄さを感じる作品じでした。

で、その先には呉春の作品もあって「竹図屏風」は長谷川等伯の松林図屏風を竹に置き換えたような作品ですね。どう見ても、意識して描いたなとわかります。


ほいで第2展示室の方は、応挙の七難七福図の3巻がどどんと。これをここで見るのは多分2回めで、説明のキャプションに見覚えがありました。
難のほうが人災と天災に分かれていて2巻になっている上に、難の方は基本死んでいるのに対して、福の方は、なんか小さな幸せという感じで。ま、間違いなく、応挙の作品で一番怖いのがこれなんじゃないかしら。

それから、応挙の写生帖も展示されてました。鳥さんが可愛くていい味出してます。


という感じで見終わってみると、芦雪と七難七福図のインパクトが強すぎてその記憶しか残ってなかったりしますが……(をぃ)。



ちなみに、相国寺承天閣美術館のあたりは、紅葉が毎年いい感じの色になるんですよね。見る人がほとんどいないので、良い穴場です(ついでに、美術館に行った11月23日は雲も良い感じだったのよ)。
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*1:と言いつつ、最後に持ってくれば「今までの印象が全部飛んでしまって……」と言い出すわけですが