月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

奈良西大寺展@三井記念美術館

5月6日に三井記念美術館で奈良西大寺展を見てきたのでした。
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展覧会は、西大寺や関連する寺院の名宝のうち、仏像と舎利容器に特化して持ってきました、というような構成です。
西大寺と言うと似たような名前の東大寺と違って、奈良時代が終わると衰退しているイメージがあるのですが、結構鎌倉時代の名宝も多くて……。

そんな中から、気に入ったものを幾つかあげておきます。
(といいつつ、見てから感想を書くまでに時間が経ちすぎて、実質的にその場で書いたメモをそのまま転記しただけの感想ですが)

1-3重文・愛染明王坐像(称名寺蔵)
金沢文庫称名寺から来た、小さな金工の仏像。小さいのにかなり細かい造形で、憤怒の表情まで見てとれます。
2-1国宝・金銅透彫舎利容器
第2室に1点だけ展示されていた作品。この舎利容器も細工が細かくてね。単眼鏡を持っていった甲斐があります。
3-2大茶盛式の大茶碗
春に行われる大茶盛で使われる茶碗が茶室に展示されてました。が、流石の大きさで遠近感が狂うわ。普段見ている茶室が小さく感じますわ。
4-9国宝・興正菩薩坐像
どうしても特徴的な眉毛に目が行きますが(村山首相を超えますな)、額の血管や首筋に、リアルなおじいちゃんを感じる彫刻になってます。生き写しとはこのこと。
4-19重文・文殊菩薩騎獅及び四侍者像(のうち文殊菩薩坐像・善財童子立像・最勝老人立像)
文殊さまは、お着物の模様とか、身に着けているアクセサリなどが丁寧で、見飽きない感じ。
5-3重文・黒漆舎利厨子(般若寺蔵)
第5室は舎利容器の特集空間でしたが、特にこれは時計のような意匠が気に入りました。その時計のような部分が舎利容器で、それを金剛杵と龍2匹で支えているというデザインが面白いです。
7-3如意輪観音坐像(元興寺蔵)
如意輪観音さんがいくつか展示されていましたが、この如意輪さんが一番かわいい。如意輪さんは聖徳太子と同一視されていたので、信仰を集めたのだとか。
7-5重文・普賢菩薩騎象像(岩船寺蔵)
この腐原産は、細長くてかわいらしいわ。彩色の跡があるもの良い。
7-13四天王立像のうち多聞天立像(岩船寺蔵)
展示ケースにぎりぎりおさまったという感じの多聞天さん。見るからに強そう。
7-18重文・釈迦如来立像(称名寺蔵)
清凉寺様式の釈迦如来ですが、目のせいか、顔が五木ひろしにしか見えないのよね……


我ながら、仏像を見たときの評価基準が、可愛いかそうでないか、なのは何とかならんのかしら……