さて、この前の土曜日(17日)ですが、静岡県立美術館の「伊藤若冲アナザーワールド」展に行ってきました。
今回の展覧会は注目度の低い水墨作品を中心に、関連する着色の作品も含めて構成しているそうですが、パンフレットや看板は着色作品を前面に出して、客引きには抜かりがないようです(をぃ)。
展示は「初期作品」「着色画と水墨画」「晩年」と分かれていて、基本は年代順の展示と言うことになりますが、こと水墨画については同じ主題が複数の箇所で出てきたりと、そんなに作風の変化はないかなと。あえて言うならば、丸くなったというか、角が取れたというか、なんとなく曲線っぽくなったという感じは受けます。
で、何時もなら気に入った作品を書くのですが、で、今日も書くのですが、若冲さんの場合は同じ主題を何枚も書いていることもあって、気に入った作品が多くなるのと、今までの別の展覧会で見たものも多いので、特に書いておきたいものだけ記載します。つまり、これ以外にも気に入った作品が多いと言うことで。
あ、あと、丸い鶴は基本的に全部好きです。鶴を楕円で表現するなんて、普通に出来ることではありません。
- 83百合図
- 1枚の絵の中に、モノクロの部分とカラーの部分が混在しているのが斬新。しかも百合が題材というのも珍しいです。モノクロの岩の上にカラーの鳥が止まってたりと、見れば見るほどに不思議です
- 104果蔬涅槃図
- 大根がご臨終したことに嘆き悲しむ野菜立ち。真面目なんだかどうなんだか。でも、本当に野菜が悲しんでいるように見えて、好きな絵の一つです。
- 108象と鯨図屏風
- 去年の若冲ワンダーランドで初めて公開された作品。この作品はエロ目の象さんにつきます。MIHO MUSEUMと違って静岡は空いていて、この絵をやっとじっくり見ることが出来ました。何度見ても象さんが可愛いです。はい。
- 111樹花鳥獣図屏風
- 枡目書きの動物の楽園図。何時もプライスコレクションのやつと比較されますけど、プライスコレクションの方が象さんが可愛いんですよね……。鳳凰は静岡県立美術館のこの作品の方が好きですが。右隻と左隻をちゃんぽんにして展示してみると良いかも(んなこたーない)。
他にも良い作品がありましたけど、取りあえずこんなところで。この展覧会、5月16日まで開催されているので、もう1回くらいは行っておきたいところです。行けるかなぁ?