月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

語りかける風景@Bunkamura

えっと、たしか5日の土曜でしたか、Bunkamuraで開かれていた「語りかける風景」展に行きました。

この展覧会はストラスブールの美術館が所蔵する風景画を展示するものですが、印象派の作品が多く、印象派イヤーの今年に合わせたのか?、と思うような状況です。


それはともかく、中に入ってみます。会場の壁紙は印象派を意識したのか淡い感じで、美術展で淡い感じの壁を見ることがあまりないので新鮮な感じです。暗い壁紙と比較して絵が引き立たないのかもしれませんが、私は気に入りました。


それでは以下、気に入った作品について、一言ずつ。

モーリス・ドニ「内なる光」
印象派を期待して行った展覧会で、最初に出迎えてきたのは何とフレスコ画風の絵画でした。本当にドニさん、芸風に幅がありすぎます……
ギュスターヴ・プリオン「女性とバラの木」
パンフレットにも絵が載っている作品です。明るい光の中に後ろ向きの少女たち、という構図は、とても日本人好みだと思います。
レオポルド・フォン・カルクロイト「伯爵夫人マリー」
周りの景色は明るいのに、中央の女性だけ対極的に影がある。なんとも気になって離れられない作品です。
ヨハン=フリードリヒ・ヘルムスドルフ「ホバーデンの廃墟」
絵は夕暮れの廃城を描いたものですが、その薄暗さから頭の中では「骨の駅」がBGMとして流れてしまう……。これも、目を離すことが出来ない作品です。
ポール・シャニック「アンティープ・夕暮れ」
見るからにシャニックと判る点描画。それにしても、点描画には水辺があるような気がします。
アントワーヌ・シャントルイユ「太陽が朝露を飲み干す」
一件コロー風味、と思ったらコローの弟子でした……。
モネ「ひなげしの咲く麦畑」
モネの絵が赤方偏移しているように見えるのは、目の問題なのか、夕暮だからなのか……。とりあえず、赤が卓越していますが、牧歌的で好きです。
クールベ「ルー渓谷の雷雲」
嵐を呼ぶ男、クールベ。なんか、クールベさんの作品って、嵐っぽい感じの場面が多い気がします。


手元のメモから書き起こしてみましたが、我ながら、何を感想に書いているのだか……。

この展覧会、渋谷では7月11日までですが、その後、石川(7/22-8/23)、岐阜(9/03-10/17)、秋田(10/23-11/28)と巡回しますので、近くに行く機会があったら、再訪してみたいと思います。