12日の日曜日に関西に行った際に、大丸神戸店で開催されていた細見美術館所蔵品展「琳派・若冲と雅の世界」を見てきました。
この展覧会、細見美術館の所蔵品展ですので京都に行けば見ることが出来るという話もありますが、細見美術館は常設展示を行わない、企画展示で所蔵品をとっかえひっかえ展示するため、名品を一同に、というのは細見美術館以外で収蔵品展を開催したときでないと見るとこが出来ません。
そんな細見美術館の所蔵品展は頻繁に行われていて、2009年にも高島屋を巡回する展覧会がありました。細見美術館の収蔵品は品の良い名品が多いので、積極的に京都以外の土地で巡回してくれるのは嬉しいものです。
では、適当に作品の感想をば
- 俵屋宗達「双犬図」
- 子犬が2頭、じゃれ合っているシーンを描いたもの。黒い方は猫にも見えます(をぃ)。宗達さんの絵は動きがあるところが良いです。
- 鈴木其一「水辺家鴨図屏風」
- 其一さんらしいすっきりとした画面構成。後ろ向きの鴨さんのおしりが可愛いです(何処を見ている)。
ところで、この作品と宗達さんの双犬図、どちらも2008年の大琳派展の図録に掲載されていますが、この図録では所蔵先が記載されていません。細見美術館がごく最近に入手したもののようです。 - 鈴木守一「業平東下り図」
- 昨年Bunkamuraで開催された「だまし絵」展で見たことがあるような気がしたのですが、だまし絵展で見たのは其一さんの作品でした。あら?
- 伊藤若冲「雪中雄鶏図」
- 多分若冲さん初期の作品だと思いますが、羽の毛並みが綺麗です。若冲アナザーワールドの静岡県立美術館のパンフレットに掲載されていた絵と似ていますが、尾羽の色が黒かったので、同じものではありません。
- 伊藤若冲「子犬に箒図」
- 箒の上に犬が寝ていて、プリティです。良くまぁこんなシーンを見つけたもんです
- 「藤の衣物語絵巻」
- 白黒の絵巻、そして台詞入り。すっかり漫画の元祖ではないですか。
このほかにも百人一首のカルタがあったりと、本当に細見美術館の持ち物は上品で素敵です。
神戸での展覧会は終わっていますが、来年1月2日から2月13日までの間、北九州美術館(本館のほう)に巡回しますので、その頃に福岡に行く方は見に行ってみると良いかもしれません。