畠山記念館で行われている、酒井抱一の展覧会を見てきました。
今年は酒井抱一さんの生誕250年ということで抱一さんの展覧会が沢山企画されていますが、この展覧会が第1段という感じになっています。
展示は前期と後期に分かれていまして、掛軸巻物屏風といった絵画作品は前期と後期で全てお取り替えになっています。なので感想というか気に入った作品の羅列も前期と後期に分けて……。
前期
- //www.ebara.co.jp/csr/hatakeyama/collection/co05.html">本阿弥光悦「扇面月兎画賛」:扇形の画面の中で、大きな月と、その月を見て跳ねる兎という構図。なんとなく、「月見て跳ねる」は光悦宗達ペアらしいと感じます。などと言いながら、頭の中では谷山浩子さんの「月見て跳ねる」が流れていましたが……
- 鈴木其一「曲水宴図」
- 其一さんらしい、すきっとした構図の曲水宴の絵です。曲水が曲がりすぎな感じなのは、やはり装飾的な琳派の特徴でしょうか。桜の色が素敵でした。
- 光悦&宗達「小謡本」
- 宗達さんが下絵を描いたものですが、雲母が輝いていて何とも素敵。こんな紙を使って見たいもんです。
- 酒井抱一「四季花木図屏風」
- 四季の草花オールスターといった感じの屏風それでも桜が一番綺麗に感じるのは何故なんでしょう?
後期
- 尾形光琳「布袋図」
- 尾形光琳が描く水墨画って余り見ていない気が。光琳さんというと私の頭の中ではデザインを重視しすぎの人というイメージですが、この絵はさらっと描いていて、こんな画風でも書けるんだなと思う次第です。
- 酒井抱一「賤が屋の夕顔図」
- 夕顔とか賤が屋のことはとりあえず無視して、屋根の上に載っている猫がかわゆいです。屋根の斜面の所ではなく、てっぺんに載っているところが、可愛さを増幅しています(絵の感想ではなく猫の感想)
- 酒井抱一「風神雷神図」
- 奈々枝さんのせいでファイト一発にしか見えない。掛け軸なので横方向の制約、それが躍動感に
- 鈴木其一「向日葵図」
- 向日葵を真正面から。真正面から描くのがこの人らしいです。
- 光悦&宗達「金銀泥薄下絵古今集和歌巻」
- 下絵はすすきのような感じ。なんとなく箱根の仙石原で連歌をやっているような感じに見えて面白いです。
- 酒井抱一「月波草花図」
- 中央に勢いのある波の掛け軸、その両脇を静かに2枚の花の屏風が寄り添います。静と動の対比が良い感じです。
- 酒井抱一「十二ヶ月花鳥図」
- 前期は1〜6月、後期は7〜12月が展示されていました。抱一さんの十二ヶ月カレンダーは沢山の種類がありますが、どれを見ても鳥が良い感じです。それにしても11月は草が申し訳程度しか描かれてなくて。紅葉じゃないんですね。
と、2回にわけて、色々と良い作品を見せていただきました。これで入館料は500円だし、職員の方は気さくだし、すっかり畠山記念館のファンになってしまいましたよ。
この展覧会、後期は3月21日まで。もう1回くらい、行って見たいなぁ……。