月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

マイセン磁器の300年@サントリー美術館

今日は、仕事上のイベントが水曜日に終わって若干ほっとしている状況でしたので、久しぶりに金曜日の夜間開館を目指して六本木へ。結局見たのはサントリー美術館の「マイセン磁器の300年」と森美術館の「」。どちらも金曜でなくても遅くまで開いている美術館ですが、あまり深いことを考えてはいけません。

この中サントリー美術館のマイセン磁器は2回目の訪問です。サントリー美術館のメンバーズカードを持っているので、何回でも気軽に入れます。


この展覧会、タイトルの通りマイセン磁器がザクセン選帝候であるアウグスト王の指示で開発されてから去年が300年だったことを記念した内容になっていて、基本的には年代順に作品を見ていくことにことになります。

まずはマイセン磁器の初期の頃。最初は白磁が作れない色が付かないと悩んでいたのが、少しずつ技術を獲得する時期です。この頃は超高値で取引された中国や日本の磁器を真似た絵柄のものが中心。そりゃ遠くの本場から運んだといったほうが高値で売れるでしょうし、という思惑があったのかもしれません。
この頃のものは、見慣れている図柄であることもあって、見ていて判りやすいです。

問題はそのあとで、だんだんと時期を使って立体表現をしていくようになります。
まず最初はスノーボール。スノウボールといっても地球全体が氷に閉ざされた全球凍結のことではなく、無数の小さな白い花を磁器の全面に付ける技法。すごく手間がかかっているし、見た目も綺麗で、これは素直に好きです。

ところがその後にくるのが、磁器で動物を作ってみたり、人形を作ってみたり。しかもそれぞれが大きいの。大きいのは圧倒的ですが、どうも影が出来るのが。そういえば、日本の芸術は工芸分野でも表面は漆細工にしても表面に凹凸が無いものが多いです。例外は刀の柄とか。あれは滑り止めにならないといけませんからね。


ということで、大きな磁器にすっかり酔っぱらったような感じになりましたが……。出ているものは凄いものと思いながらも、苦手なものは苦手なのよね……。