東京芸術大学美術館で開かれている「香り」展には4月の23日に訪れていたのですが、twitterのタイムラインを見ると、後期も行かないと駄目、という感想が多数。となれば行くしかないと思いまして、今日、改めて訪問しました。
この展覧会、タイトルの通り「香り」をテーマにしてまして、大まかに時代順に、薫香や香道の道具や、そんな様子を描いた絵が続きます。ですが、見所はそこではなくて最後の章、香りを感じる絵画を集めたコーナー。その絵を見て香りを感じるかどうかなんて主観に関わることですから、何ともアメージングにしてチャレンジングです。そして、展示されている絵は、多分それまでのコーナーが時代順だったことを意識しているからだと思いますが、江戸時代後期以降の日本画に集中していまして、すっかり好物であります。
一番の好みは、やはり上村松園さんの楚蓮香。これが前期後期通算で3種類出ていました。どれも美しいのですが、特に京都国立近代美術館から来ている1枚が特にお美しいかと。京近美の楚蓮香には若さの香りがプラスされている気がするんですわね。
楚蓮香というと円山応挙の作品も展示されていました。こちらの方は若干年齢を重ねた楚蓮香さんに見えますが、充分に可愛いです。
速水御舟さんは「夜梅」と「芍薬図」。芍薬図は芍薬よりもその横で雨宿りしている雀さんたちがラブリーです。って、香りと関係ない感想……。
小茂田青樹の「緑雨」。五島美術館にこんな作品があったのねという感じですが、絵の上の方と下の方にいるカエルがなんとも可愛いです。って、これも香りと関係ない感想……。
結局、絵からは香りを感じずに可愛さばかりを感じている次第でした……。