滋賀県立近代美術館で開催されている、珠玉のヨーロッパ絵画展に行ってきました。
この滋賀県立近代美術館、瀬田駅からバスで10分かからない程度の所にあります。バスは1時間に4本走っているので、とんでもなく行きにくいという場所ではありません。東京でいうと、熱海のMOA美術館に行くような感覚でしょうか?(要するに、遠くて面倒)。なんか地方に行くと、こういう中心部から離れた場所の文化施設集積地区というのが必ずあって、そんな不便な場所につくっておいて入場者数が少ないとか言われましても、と思うことはあります。中心部の空き店舗になってしまったところを改装して使ったほうが、観客は増えるんじゃないかしら……。
って、本題から外れてしまいましたね。
今回の展覧会で展示されているのはバロック絵画が中心で、「長坂コレクション」と呼ばれるもの。数年前から全国を巡回しているようです。展示室の最初にあるご挨拶の文中でよく知られた作家の作品はありませんがと断りを入れてあるとおり、知っている画家の方は独りもおらず。なので、純粋に作品を見て愉しむことになります。ということで、気に入った作品を適当に並べてみます。
- オノリオ・マリナーリ「聖チェチリア」
- チケットやパンフレットの表紙を飾っている絵画です。当時のお約束から成人を描いたということになっていますが、どう見ても若い女性を描きたかったという感じが。やはり振り向きざまの女性は口元含め良いですな。
- マリアーノ・サルバドール・マエーリャ「聖家族と幼い洗礼者聖ョハネ」
- 色白のマリア様、かわゆす(って、感想それだけですか?)
- ヴィクトワール・シャルティエ「雅やかな場面」
- ロココ様式でしたっけ?、ふわっとしたおよーふくの娘さんたちが,何とも愛らしいです。
- ハンス・マカールト(工房)「恋人を待つ」
- この絵も注目はおよーふく。深緑の凝ったデザインが素敵ですわ。でも、重そうです。
- エルンスト・ベルガー「庭で編み物をする女性」
- この陽光の明るさ、以前にBunkamuraで見た、ベルギー印象派を思い起こさせますね。
いや、見事に知らない人ばかりでしたが、どの絵も、見えるものはぼやかすことなく、きちんと描こうという意思を感じて素敵でありました。どうしても私はまだ、抽象や省略よりも、具象のほうが好きなんだわねぇ。