月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

川端康成コレクションと東山魁夷@山梨県立美術館

2日前に青森に行ってきましたけど、そのときに使ったJR東日本全線を利用できる切符は3日間有効、つまり今日まで有効です。ということで、今日は旅に出ようということに。
当初予定では長野に菱田春草を見に行こうと思っていたのですが、何しろ体調が思わしくない。前日コンサートで途中退席する程度には調子が良くない。ということで、余り無理せず近場の山梨に行くことに……。


山梨というのは手軽に遠征するのにはちょうど良いところで、高尾を過ぎると急に山岳路線になって、遠くにきたなという感じになります。で、甲府に着くと30分に1本のバスで山梨県立美術館へ。ミレー大売り出しが功を奏してそれなりにお客さんの多い美術館ですが、駅から徒歩で行けないのは正直面倒です。

そんな山梨県立美術館でやっていたのは、「川端康成コレクションと東山魁夷」。何でも2004年にサントリー美術館でやった川端康成コレクション展の巡回展、という側面もある、むっちゃくちゃ息の長い巡回展のようです。もちろん、2004年以降に判明した新事実などには対応しているようですが。ということで、要するに川端康成東山魁夷のコレクションを集めた展覧会、というわけです。


川端康成のコレクションといえば、代表格は国宝にもなった、池大雅与謝蕪村ペアの「十便・十宜図」、今回もありました。この絵は池大雅さんの緩い感じの絵が好きです。残念ながら展示されていたのは10枚のうちの1枚ですが、充分堪能できました。

そのほかには、川端コレクションから、ハート形の土偶が出てました。川端先生がほっぺたを押さえて土偶のまねをしている写真がありますが、あの土偶です。愛と平和とハートの土偶です(なんのこっちゃ)。かわゆいですよね、これ。

それから、岸田劉生古賀春江の絵画も沢山ありました。岸田劉生は相変わらず麗子ちゃんに怒られそうな絵でしたが、古賀春江の水彩画は優しい感じが好印象でした。

そして、これは東山魁夷のコレクションになりますが、ローマのガラスが展示されていました。これが、土に埋もれている間に起きた化学反応で色が変わって、良い玉虫色の輝きを発していました。実に美しいです。

あと、東山魁夷の絵も数十点。こちらは小型のものが中心ですが、やっぱり水蒸気を描いたような作品が、私は好みかな……



うむ、川端康成東山魁夷も、凄く好きというわけではないのですが、思いがけなく楽しんでしまったような……