今年は谷山浩子さんがデビューしてから40周年ということで様々な記念企画が行われていますが、その最後の総決算という感じでスペシャルコンサート「谷山浩子デビュー40周年大感謝祭」が4日に大阪、10日に東京で開かれました。
何がスペシャルって、まずはサポートミュージシャンがいること(ここ10年ほどはソロツアーが主体ですから)、そしてコンサートが3時間に及ぶこと(普段は2時間ちょっとくらい)。とにかくこういうスペシャルなものを見逃す手はありませんので、喜んで見に行ってわけですよ、2日とも。
とりありず、まずはセットリストを上げておきましょう。
[第1部:80年代までを振り返る]
(弾き語りでデビューまでを振り返る)
01. ほしのよる(7歳のときに初めて作った曲)
02. クリスマスツリー(10歳で作った唯一のクリスマスソングは諸行無常)
03. 天使のつぶやき(40年前のデビューアルバムより)
04. おはようございますの帽子屋さん(ポプコン初期バージョンで2番まで)(ここで初めて立ち上がって挨拶、3回目のデビューについて)
(山川恵津子さん登場、山川さんアレンジの曲から)
05. カントリーガール
06. ねこの森には帰れない
(MC)
(橋本一子さん人脈のパートナー、斉藤ネコさん、石井AQさん登場。一子さん時代の曲を)
07. たんぽぽ食べて
08. 恋するニワトリ
09. まっくら森の歌
(MC)
(バブルな80年代から)
10. てんぷら☆さんらいず
11. 風になれ~みどりのために~
(MC)
(曲づくりがフリーダムになる90年代は第2部で)
(15分休憩)
[第2部:90年代以降の谷山浩子]
(これよりバンド編成で)
12. 王国
13. 海の時間
(MC)
14. ひとりでおかえり
15. カイの迷宮
16. ドッペル玄関
(MC)
17. さよならのかわりに
18. 電波塔の少年
19. よその子
(MC)
(お別れの曲は大きい人シリーズ)
20. さよならDINO
21. NANUK
[アンコール]
(MC)
(お礼の歌は新曲と、それと何処が違うんだといわれた曲を)
22. 銀河通信
23. 同じ月を見ている
[ダブルアンコール]
24. 素晴らしき紅マグロの世界(大阪)/意味無しアリス(東京)
今回のコンサートは、「初めて曲を作ったのは7歳の時でした」という声でスタートして、時代順にたにやまひろこさんのれきしを辿っていくという趣向でした。時代順過ぎてアンコールまでこないと新曲が出てこない辺り、ルールを作ると意地でもそれに従ってしまう浩子さんらしいといいますか。勿論、アンコールが来ないどころではなくダブルアンコールまでちゃんと客が強要しますので死角はないのです。
コンサートは大きく第1部と第2部にわかれていましたが、第1部の山はなんといっても「メルヘンババァになりました!」発言。なんでも「窓」のレビューで(CDジャーナルとかで1ページの1/6くらいのスペースでレビューする記事がありましたけど、そんなところでしょうかねぇ?)、「もっと歳相応の曲を歌うべき。メルヘンババァになりたいのならそれでも良いが……」的なことを書かれたそうで、それに対して「今はちゃんとメルヘンババァになりました!」と。会場爆笑。だけど、谷山さんのことをババァだなんて思っている人は多分会場にはいないわけで(お願いですからメルヘンおねぇさんで止まっててください)、言葉って難しいです……。
一方第2部の方は歪んだ王国の鐘の音とともに幕が開いて「王国」が。狂乱する(左端の)ヴァイオリンと(右端の)ドラムスに視線が行ったり来たりで、視線が大変でした。今回は収録もしていたみたいですので、是非Blu-Rayで狂乱楽器をじっくり見たいところです。
そういえば今回、ネコさんの弓は良く切れていて、MCの間に松脂を塗ったりと大変そうでした。浩子さんもよく水を飲んでいたし、乾燥が激しかったのかも。
もう一つ今回の見所は、浩子さんのおよーふく。なんと第1部と第2部の間で衣装チェンジがありました。
第1部は赤いワンピースに赤いカーディガン、第2部は茶色のチェックのワンピースに同色の探偵さんのような上着、更に髪飾り付きでした。個人的には第2部のおよーふくが超絶可愛かったです(え?)。
そんなわけで40周年おめでとうございました。ぜひ、45周年、いや、50周年も一緒にお祝いしたいものです。その頃には私も、可愛いメルヘンジジイになれているかしら?。いや、なれるように頑張らなくちゃ。