国立新美術展で開かれている「DOMANI・明日」展を見て来ました。
この展覧会、文化庁が行なっている新進芸術家の海外研修の成果発表会のようなもので、毎年この時期に開かれています。例年は2ヶ月くらい開かれていたかと思うのですが、今年は1ヶ月しか開催されないタイトスケジュール。なんか年々会期が短くなっている気がしますけど、なんなんでしょうね?
展示の方ですが、趣旨が趣旨ですので複数の作家によるオムニバス展になっていて、今年は12名の作品が展示されていました。
とりあえず、個人的に気に入った(気になった)方をあげてみます。
青野千穂
液体のように垂れ下がっているように見える、なんかクッションのようにみえるものが実は陶器というギャップに驚かされます。そのギャップを体感するためにも、ちょっと触らせて欲しかったかも(だめです)
橋爪彩
ホキ美術館的ハイパーリアリズムの画家、その1。赤い靴とか、フェチ性の高い題材に、直視しいいいのか迷うところ(ゑ?)
平野薫
糸から服をつくのではなく、服から糸を解き出している作品。何か、悲しみが大きくなって彷徨っているような感じを受けます、ガラスの巨人のように。
小尾修
ホキ美術館的ハイパーリアリズムの画家、その2。こちらは実際にホキ美術館に収蔵されているものもあるとか。こういう絵は素直に好きです。また近々ホキ美術館に行きたいですね。
曽根裕
大理石に香港が、ロサンゼルスが彫刻してある!。大学の時に等高線にそって切った地形図を重ねあわせて立体地図を作りましたが、それを思い出しました。ぜひ、地理学習用に活用したいところです(いや、そういう意図で作った作品じゃないから)
塩田千春
靴と、一点とを結ぶ赤い糸。直線の綺麗さに目が行きますけど、靴にはそれぞれ、元の持ち主の手紙が添えられていて。やはり念のようなものを感じてしまいます。
そういえば、以前に赤い液体のチューブが大量にある作品を見たことがありますが、その時も念のようなものを感じたような。
半分以上の方について何らか心に引っかかったということで、今年は結構当たり年と思います。去年のつまらなさ(後半の45周年コーナーが最悪だったのだが)をは比較になりません。
毎年、こんな感じで楽しめるといいんですけど……。