JR北海道の運営する江差線のうち、木古内〜江差間は、元々1968年に当時の国鉄が廃止対象にしようとした赤字83線にもノミネートされる程に人の乗ってない路線でありながら、1980年の国鉄再建法による特定地方交通線には入らなかったために、ここまで廃止をされることのなかった路線です。特定地方交通線は路線の一部分を判定するということをしませんでしたので、五稜郭〜江差で見ると輸送密度は4000人/日未満であったものの、「ピーク時の乗客が一方向1時間あたり1,000人を超す」場合は廃止対象外という規定にうまく入り込んだものと思われます。
そんな江差線末端部ですが昨年9月のリリース[PDF]を見ますと、木古内〜江差間の輸送密度は41人/日まで低下している*1ということで、北海道新幹線が新函館(仮称)まで開通して並行在来線を第三セクターに移管する前に予め、2014年5月に廃止しましょうという事になりました。
と、廃止という話になれば乗りに行かないと、となってしまうのが鉄道ファンの悲しい性ですが、廃止直前に行って鉄道ファンで超満員の列車に乗るのはなにか違う気がします。とはいえ、5月廃止で直前と雪の季節を避ける*2となると、9月くらいまでに行く必要があるわけで……。
ということで、3連休に勢い良く乗ってきたわけです。
ということで、こちらが木古内から乗った列車になります。輸送密度からみて当然の1両編成ですが、同じ考えの方が多かったのか、座席は全て埋まっていたという(汗)。
列車はしばらく平坦な、それこそ田んぼも見えるような本州そっくりな感じのところを進みますが、そのうち峠越えのため25km/h位の速度でゆっくり登っていきます。
なるほど、これは周辺道路が整備されていれば、廃止に同意するわなぁという感じです。ルートが違いますが函館から江差へは国道227号線が整備されてますし、並行する道路もそれなりに整備されているようです。
峠を超えると、天の川というなかなかキラキラネームな川に寄り添います。ちょうど、湯ノ岱〜宮腰の辺りが良い感じの川面ですね。
川の下流の方に来ると、田んぼですな。やっぱり本州的。
上ノ国を過ぎると、海も見えてきます。
ということで、江差に到着。木古内からの所要時間は1時間ほどでした。
と、乗ってみましたが、やはり函館あたりだと本州に植生が近いので、海を除くと花輪線に乗った時と印象が近いなぁと感じましたです。