月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

土曜日の美術巡検放浪記

いまさらですが、先週土曜、5日のお話です。

9月は土日の片方しか展覧会に行かないわ、行っても1日に2件程度だわで、見てない展覧会が不良債権化してきてまして。気がつけば、今週末や来週末で終わる展覧会も多いのね、ということで、東京・横浜の今週来週出終わる展覧会をなるべく沢山回ることにしました。


そんなわけで、まず最初は上野の国立科学博物館。昨日も深海展で来てますが、行列に並んでいるだけで時間が過ぎてしまって、日本館でやっている企画展を見られなかったのよ。
そんな企画展、見たのは鉱物結晶の展示と、日本のアザミの秘密。このうち鉱物がね、すごく結晶が大きくて綺麗だったんですよ。個人的には深海展よりもこっちのほうがオススメ。来年1月に千葉県立中央博物館に巡回するそうなので、もう一度見たいところです。
それにしても、写真撮り放題だったのに、ピンとがあってないのが多いのがなんとも……。


科博の次は、隣の東博へ。上海博物館の中国画展が10月24日までで、前期と後期で作品入れ替えなのでと思って日程に組み込んだのですが、会期は11月の24日までだったようで。なら焦ってこんなタイムトライアルな日に来なくても良かったかもです。
それはともかく水墨画。水墨画は中国のものより日本のモノのほうがエキサイトしてて好きなんですが(元祖ライブペインティングな雪舟のせいかと)、なかなか山の表現が奇っ怪なものもあって、これはこれで悪くないなと。でもやっぱり日本の山水画のほうが好きだわというのが正直なところでした。


東博は東洋館だけ見ておしまいにして、銀杏をよけながら上野駅に戻ります。
上野駅からは、京浜東北線で品川駅に出て、品川から京急で横浜駅、更にみなとみらい線日本大通り駅と移動します。上野から横浜までJRに乗り通すよりも品川から京急の方が安いんだわ。ちなみに、値段だけで言うと、上野から渋谷まで地下鉄で行って、そこから東急東横線というのが最安値ですが……。
ところで、京急品川駅の中にある蕎麦屋さんは、天ぷらそばの天ぷらを数種類から選ぶことが出来るというシステムで、ちょっとびっくりでした。


横浜の都市発展記念館と開港資料館は、共に関東大震災についての展覧会。発展記念館が総括、開港資料館が人に焦点を当ててという感じでした。
やはり、地震は揺れの被害もさることながら、そのあとの火事が怖い。建物が倒壊したりしてないのなら、揺れが収まったらまず火の始末しかないよなぁと。出火してしまった際の避難は、正直生き残れる自信がないのが困りものですわ。


で、開港資料館まで来ると、BANK ART STUDIOまではすぐなので、寄ってみることに。ここでは日産アートアワードの展示をやってたのです。
正直なところ、宮永愛子さんの作品があるというだけの情報で、期間も何も調べずに行ったのですが、宮永愛子さんのナフタリンで出来た造形が静かに崩れていくのを久しぶりに見て、やはりいいなと。11月4日までやっているので、終わり頃には何処まで崩れているのか、もう一度行って見たいと思う次第です。


横浜では、この他にそごう美術館でのベルばら展も見るつもりだったのですが、馬車道駅から乗った急行で昏睡してしまって起きたら中目黒(笑)。もう素直に次の目的地の六本木に向かいます。


そんな六本木に到着したのは17時前。この後に巡るところが20時または21時閉館で若干時間に余裕があるので、21日で終了となる国立新美術館のアメリカン・ポップアート展を追加で見ることにします。したのですが……元々興味が無い分野なのもあって、もう体中が受信を拒否しているような感じで何も入ってこない、何も感じない。やー苦手だわアメリカ、やー苦手だわポップアート。柔らかくなったドラムセットくらいですかね、面白いなと思ったのは。いや本当に、苦手なものを疲れてから見てはいけませんね


そんな疲れた気持ちで小雨に打たれながら、近くの21_21DESIGN SIGHTのカラーハンティング展へ。これは本当に面白かったです。色を採集していくっていうのも面白いし、言葉から想像する色っていうのも面白いです。
それにしても、その言葉の中に「なめこ栽培」が入っているのを見た時は、かなりこけますわ(汗)。


更に隣の建物に入ってサントリー美術館でガラスの酒器の展覧会も見ておきます。この展覧会は11月までやっているので慌てて見ることもないのですが、何しろ隣ですし、サントリーのガラスってすごく綺麗に見えるので早く見ておきたかったのですよ。
展示の方は、古代のガラスから現在のガラスまで各種あって……出土した古代のガラスが銀化したのがたくさんあって。好きなんですよ、銀化したガラスって。あとレースガラスなども沢山あって、見ていて幸せになれる展覧会ですね。それから現代のガラスで展示されていた松島巌さんの色ガラスが凄かったなと。


六本木からは都バスで渋谷に出て、最後に文化村の藤田嗣治。せっかくの藤田なのにとても空いていたのが気になりますが、作品は子供も猫も可愛いなぁと。しかし子供を描いた作品は大半は戦後に描かれているとということは、日本に捨てられた後に描くようになったということで。思うところがあって女性を描かなくなったのだなぁと。


こんな感じで、科博(鉱物、アザミ)→東博(中国画)→横浜都市発展記念館と開港資料館(震災)→BANK(日産アワード)→新美(ポップアート)→21デザイン(カラーハンティング)→サントリー(ガラス)→Bunkamura(藤田)と巡って……さすがにバテました(大汗)

これだけ無理やり回ったことで、来週までに終わる展覧会はだいたい見終わったかなと。これで心置きなく来週は西に旅立てます(笑)。



さ、3連休は一角獣finalだ(マテ)