上野の国立西洋美術館でモネの展覧会があるということで、行ってきました。
この展覧会、出展作品は国立西洋美術館とポーラ美術館の所蔵品しかないという話だし、モネは好きだけどモネだけというのも面白みが無いし、連日混雑の情報が来るし、という三重苦のせいでずっと足が向かなかったのですが、雪の日だったら少しは空いてるんじゃないか?と思って行ったわけですよ。
で、行ってみれば、モネ以外の作品もあって楽しんでしまいまして、気がつけばメモも(当社比で)大量に取ってまして……。
ということで、感想を前半と後半に分けて書いてみたいと思います。今日はまずその前半です。
展覧会の方は全部で5つの章に分かれてまして、今日は最初の2章を振り返ります。
といっても、見るにあたって章立てを全く意識して無かったのよね……。
(注)作品タイトルの箇所のリンクは、所蔵館の作品紹介ページへのリンクです
Ⅰ 現代風景のフレーミング
- モネ「雪のアルジャントゥイユ」(西美)
雪の町並みは今日の感じ。雪は彩度を上げますね。 - モネ「散歩」(ポーラ)
春の光と空の広さを感じる作品。女性はカミーユでしょうか? - モネ「グランド・ジャット島」(ポーラ)
川沿いの道を、縦長の線で色彩分割しているのが目を引きます。ちょっとうねった感じがゴッホのような。あと、遠近感がとても強調されているのもポイントで、動きを感じます。 - セザンヌ「ポントワーズの橋と堰」(西美)
上のモネの作品にとても似た構図なのですが、色が濃いこともあって動きが止まって見えるのがちょっとねぇ。 - モネ「貨物列車」(ポーラ)
蒸気機関車が平野を走っているのですが……、いくらなんでも煙が上がりすぎかと。 - ゴッホ「ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋」(ポーラ)
色彩分割の線が水平で、とても規則正しいのが目を引きます。あと、オランダの光の強さを感じますね。 - モネ「サン=ラザール駅の線路」(ポーラ)
蒸気機関車の煙が充満していて、スローシャッターで撮影した写真の様な感じになってます。
Ⅱ 光のマティエール
- モネ「ジヴェルニーの冬」(ポーラ)
今日の東京のような雪ですねぇ(違) - クールベ「狩猟者のいる風景」(西美)
このクールベさん、余り見た記憶がないです(西美所蔵なのに……)。ハリウッド映画的背景がクールベさんらしいかなと。 - コロー「森のなかの少女」(ポーラ)
森の中の少女の感じが、ブリヂストン美術館にいるのスペインの女の子の感じに似ているなぁと。もしかして、同じ子がモデルでしょうか? - ルノワール「木かげ」(西美)
ルノさんが珍しく点描です。なんか、点描のしすぎでどこが道なのか判らなくなってますが、何か雰囲気が良いですわ、これ。 - ルノワール「エッソワの風景、早朝」(ポーラ)
朝焼けの街角を描いたもの。ルノさんにしては、田園っぽいところを描いているのが珍しい感じがします。 - ピサロ「収穫」(西美)
水彩とも違う淡さで目を引く作品です。技法をみると、テンペラだそうで。って、テンペラでこれだけ大きな作品を描くのはすごいです。 - モネ「セーヌ河の日没、冬」(ポーラ)
冬の夕日の弱い感じが出てますね。川は一部凍ってるのかしら? - スーラ「グランカンの干潮」(ポーラ)
スーラの点描も来てました。この点描、もう少し細かくすると印刷の技法に見えますな。
ということで、残り半分はまた後日に。