月猫ツーリスト雑記帳

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JR 2015年3月14日ダイヤ改正、概要発表

JRの来年3月のダイヤ改正について、19日に一斉にニュースリリースが有りました。
以下に簡単に、各社のニュースリリースを見て気になったところをまとめてみます。

JRグループ全体

JRグループ共同でのニュースリリースなんてあったんですね。
ここでの注目点は、

【旅客列車関係】
東海道・山陽新幹線の一部「のぞみ」の所要時間を短縮します。
九州新幹線の週末の利便性を向上します。
北陸新幹線(長野~金沢間)が開業します。
北陸新幹線開業にあわせて、北陸・信越エリアに特急列車を新設します。
○上野東京ライン開業により、宇都宮・高崎線東海道線相互直通運転を開始します。
常磐線は品川駅まで運転し、常磐線特急列車は朝・夕夜間帯の一部を除き品川駅発着
とします。
山陰線福知山線で特急列車を増発します。
寝台特急北斗星」の運転を取りやめます。
【貨物列車関係】
○お客様の需要に沿った列車の新設や設定変更により、サービスの充実を図ります。

だそうで。

JR北海道

北海道のニュースリリースでは、サブタイトルに「夜行寝台列車の見直し等」と書いてある通り、寝台特急北斗星の臨時列車化以外には目だった変更点は有りません。
ちなみに北斗星は、北海道新幹線の試験で運転できない日でない場合は臨時列車として運転することになっているので、あわてて3月までに乗ることもないかなと。

といいつつ、8月下旬以降は設定できないようにも読める書き方なので、それまでに乗りたい方は乗っておきましょう。

JR東日本

支社のページを一つずつ見ていかないとニュースリリースが手に入らないのは何とかしてほしいものです……

大きな目玉はやはり、北陸新幹線金沢開業と、上野東京ラインの開通のようです。


北陸新幹線関連】
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金沢まで北陸新幹線が開業することで、金沢発21時の「かがやき518号」が東京行きの最終となります。
今は金沢発18時51分の「しらさぎ16号」に乗って米原で乗り換えるのが最終でしたので、一気に2時間、遅くまで金沢にいることが出来ます。というか、21時までOKなら、金沢でのコンサートに日帰りで参加も可能じゃないですか!(喜ぶポイントはそこなのか?)。

あと、ダイヤ改正ニュースリリースには珍しく、臨時の「かがやき」について触れているのが目を引きます。しかも、1往復は新高岡に止まることが明記されるあたり、高岡市の陳情活動は一定の効果があったようで……。

ちなみに、新宿を18時に出るスーパーあずさ29号に乗ると、松本でしなの23号、長野ではくたか577号に接続して、金沢に23時11分に到着するとか。ちょっとやってみたいです。


北陸新幹線に伴う上越新幹線の動き】
北陸新幹線が増発になる影響で、上越新幹線のほうに影響が出ています。というか、どこかを増やせば、その分どこかを減らさないと成り立たないのが東京~大宮の線路容量なわけで。
とりあえず、新潟まで行く「とき」は28→27往復とあまり変化してませんが、、越後湯沢までの「たにがわ」は16→9往復となって、データイムは運行されなくなってますね。
また、「とき」は「たにがわ」のない時間帯はほとんど各駅停車のような状況になってますが、朝や夜の「たにがわ」がある時間帯は快速運転、という感じ。しかも越後湯沢駅を通過する「とき」が大量発生していて、乗換客がいなくなる越後湯沢の地位が低下しています。


【上野東京ライン】
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上野東京ラインは、日中は1時間に8本運転されて、東海道線の列車が10分おきに1時間6本走っていますが、それを3本ずつ宇都宮線高崎線に直通させている感じです。で、その間に1時間に2本ずつ、品川発の常磐線が割り込むというつくりになってます。
本当は5分おきとかにして欲しかったのですが、常磐特急が1時間に2本ずつ品川まで走りますので、それも併せるとこれが限界なんでしょうねぇ。


【千葉支社関連】
千葉支社関連では、1つは「京葉線データイム(10~15 時台)の快速列車を増発します 」というもの。海浜幕張勤務なので地味にうれしい。
これで1時間に2本から1時間に3本へなるのですが、どうも、快速が20分おきになるのではなく、30分おきの部分が残るらしく……。早く1時間に4本になってほしいぞ。

また千葉支社では、「房総方面の特急列車を見直します」ということで、大幅な特急の減便が。

ということで、館山自動車道と東関東自動車道沿線は高速バスとの競争に負けて撤退しますということのようです。


【その他】
減便というと、八王子支社では青梅線五日市線川越線西部のデータイム運転本数削減なんてのも。1時間に2本という区間も発生するようなので、乗りにくくなるなぁと思う次第。

あとは小ネタですが、仙台駅の終電は0時2分に統一されるそうです。仙山線東北線上り、下りが一斉に出発するところは、ちょっと見てみたいです。

JR東海

JR東海は、東京~新大阪が最高時速285kmになって最短2時間22分になるのが一番のポイント。
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今回の改正では時速285kmは1時間に1本ですが、来年末にはN700系N700A系への改造が一通り終わるはずなので、そうすればもう少し増やすんじゃないかしら。

あと在来線では、武豊線電化に伴って、武豊線で使っていた気動車太多線高山線に持っていくそうで、太多線はすべて新しい気動車になるとか。JR東海から国鉄時代の車両が無くなるまで、まさにカウントダウンとなってきました。

JR西日本

JR西日本も、北陸新幹線関係が中心です。
当然、JR東日本ニュースリリースとかぶる部分も多いのですが、JR西日本独自の部分としては、北陸特急と北陸新幹線の接続時刻表が綿密に書かれている点などが有ります。
これを見ると、「サンダーバード」や「しらさぎ」は北陸新幹線の「つるぎ」に接続するように考慮されていますが、「かがやき」との接続はそんなに良くないです。東京から大阪まで、「かがやき」と「サンダーバード」を乗り継いで、ということを考える人はそんなに多くないので問題ないのでしょうが、ちょっと残念です。

またサンダーバードの車両は、ダイヤ改正の日からグリーン車が大阪よりから金沢寄りに変更になるということです。ということは、3月13日の深夜に、宮原では一生懸命列車の向きを入れ替える作業が見られるはずなので……。誰か取材をよろしくお願いします(汗)。

このほかには和歌山のリリースの中に、「長らくご愛顧頂きました、特急「くろしお」(パノラマ車両:381系)の取替えを、平成27年3月ダイヤ改正以降予定しています」なんて文章もありまして。北陸新幹線の開業で「サンダーバード」の車両が余りますので、改造したうえで紀勢本線にやってくるんでしょうか。

JR四国

JR四国はリリースが有りません。というか、ダイヤ改正が発生してないような?

JR九州

目立つのは、福北ゆたか線が2両編成から3両編成になる辺りでしょうか。

JR貨物

JR貨物は、米子の貨物駅機能を伯耆大山駅に統合するというのが目立ちます。というか、いままで米子と伯耆大山の両方でコンテナ取り扱いをしていたのか……。


第三セクター

北陸新幹線の開業に伴って第三セクターに移管される並行在来線も、そろってリリースを発表しています。
県境で複数の会社に分かれますが、各社とも相互乗り入れや、同一ホームでの乗換(泊、妙高高原)など、頑張っているなぁと。

頑張っていると言えば、北陸新幹線が出来るせいで、特急が廃止になって収入が一気に落ち込む北越急行。「超快速スノーラビット」を走らせて新幹線と真っ向勝負ということになりました。この列車、表定速度99km/hという爆速列車になっているので、本気で新幹線と対抗出来て……、東京~直江津を比較してみると

北陸新幹線経由
東京0752→(はくたか553)→0944上越妙高1007→(普通)→1022直江津
北越急行経由
東京0748→(MAXとき305)→0908越後湯沢0917→(超快速スノーラビット)→1014直江津

と、北越急行のほうが早かったりするのです。
いやこれは、絶対に乗りにいかないといけません。新幹線に勝つ第三セクター。楽しいことになってきました*1



こうやってまとめてみると、新幹線開業という目玉がある割には、影響範囲が東京~大阪の範囲に限定されていて、全国ダイヤ改正としてはあまり規模が大きくない感じですね。

*1:もちろんこれはカラクリがあって、上越妙高駅から直江津駅まで時間がかかるとか、そもそも北陸新幹線自体が上越市に行くには遠回りなルート設定になっているとかあるわけですが、それは置いておいて