月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

東山魁夷 我が愛しのコレクション展@日本橋三越

今日は都内で1月末(は土曜なので、正確には2月1日)までに終わってしまう展覧会を見ていこうということで、三井記念美術館→ノ本橋三越山種美術館と梯子をしてきました。期せずして、後ろの2箇所は東山魁夷の梯子ということに。

ということで、ここでは東山魁夷の梯子の1つ目、日本橋三越東山魁夷展を振り返っておきます。


この展覧会ですが、「東山魁夷 我が愛しのコレクション展」というタイトルのとおり、東山魁夷の作品と、彼のコレクションを交互に展示してました。

最初にあったのは、デビュー前の戦前の作品。「自然と形象」という共通のタイトルの付いた3つの作品は自然を描いていながら、あぜ道や川の流れの曲線を描いたような、少し抽象表現も入ったような作品でした。

そして戦後になって、1948年の「郷愁」。この作品ではもう、東山ブルーが登場してました。

「二つの月」では、空の月と湖に映る月を青の中に描いているのが印象的。

その先には、東山魁夷が使った絵画道具ああって、岩絵具の整理棚なんかもありました。1段に38本ほど入る棚が8段あって、ええとなんぼんだ?(汗)。しかもそのうち5段くらいが青と緑で、なるほどなぁと思うわけです。


その先では、東山魁夷のコレクションしたものが紹介されてました。これがエジプトから中国から日本から、色々なものが登場してなかなかカオス。
そんな中でも、シリアやローマで出土したという銀化したガラスは美しかったです。

また、クシャーン朝の頃の仏像なんかもあって、あの彫りの深いヘレニズムな仏像を個人所有するなんて、なんと羨ましい……。


それから、東山魁夷のコレクションとして、近代日本画もありまして。多分師匠として見ていたのでしょうが、鏑木清方村上華岳などがありました。
村上華岳の「十一面観音菩薩図」は、村上華岳らしい穏やかな表情が見て取れました、


そして最後は再び東山魁夷の作品に戻って。
「山雲去来」や「雨後」といった、山から立ち上る朝もやを描いた作品が良かったです。


と言った感じで、日頃、東山魁夷はそれほど好きじゃないと言ってる割には、楽しんでいるような……。