今年の3月に北陸新幹線が金沢まで開業しましたが、これによって金沢は東京へも大阪へも2時間半という位置になりました。
このくらいの時間ですと、大阪に行く途中に金沢に立ち寄るなんてことも出来るわけで。
ということで、翌日に大阪でコンサートがあることを理由に、金沢に立ち寄ってきたのでした。
金沢では普通の観光客のように金沢城や兼六園も見て回りましたが、その話は別途書くとして、今日は巡った展覧会の感想を書いておきます。兼六園の周辺には各種博物館や美術館が固まってありますので、短時間に3カ所回ってしまったんですわ。
江戸と金沢(石川県立歴史博物館)
この博物館、陸軍が使っていた煉瓦造りの倉庫を改装した建物で、外観の赤煉瓦が目を引きます。
建物は3棟あるのですが、以前はそのうち2棟が展示棟でしたが最近リニューアルしたようで1棟が有料、1棟が無料という構成になってました。まぁ何となく、以前よりもだいぶ展示が少なくなった気もするのですが。
ここでは北陸新幹線開業記念ということで、金沢と江戸を結ぶ北国街道についての展示が。北国街道の道中を描いた屏風や加賀前田家の大名行列を描いた巻物などがあって、こういうのを見るのは好きですわ。北国街道の道中を描いた屏風では、やはり親知らずの難所っぷりが半端ないのと、北国街道って善光寺を通らないで小布施、須坂、松代と通ってた(犀川の存在を考えると、確かにそちらの方が自然)のが目を引きました。
加賀前田家 百万石の名宝(石川県立美術館)
石川県立歴史博物館の隣にある石川県立美術館では、加賀前田家の名宝の展覧会。非常に地域密着な展覧会です。
で、前田家の名宝というと江戸時代のものがたくさん出てくるのかなーと思うのですが、展示の最初に下村観山が描いた5代前田綱紀とか飛ばし気味な構成でして。最近はどこの展覧会も単純にものを並べただけという感じではなく、何かひねってくるので、見ていて楽しいですね。
以下、気に入った作品について、簡単に一言ずつ。
- 狩野探幽の竜虎図。竜と虎が円環を描いてぐるぐる回る構図。毎度ながら虎さんかわいい。
- 梅花天目。内側に梅があしらわれた天目。小ぶりですが、内側のきれいさが良い。
- アエネアス物語図。オランダで作成された毛織りのタペストリーですが、とても巨大で人物も等身大と思うほどです。
このほか、工芸品で栄えた金沢らしく、金具などの工芸品の見本がたくさんあって、こういうのを殿様が持っていたというのも面白かったです。