月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

廃止前に、関電トンネルトロリーバスに乗ってみた(2018/11/23乗車)

7年ぶりに、立山黒部アルペンルートに行ってきました。

立山黒部アルペンルートは富山県立山町の立山駅から長野県大町市の扇沢駅までを結ぶ山岳路線で、バスやケーブルカー、モノレールを乗り継いで標高2450mまで(登山の格好をしなくても)行くことが出来るのが魅力です*1

そんな乗り物のなかで特徴的なのが、日本でここだけというトロリーバスが2区間で走っていることですが、そのうちの扇沢~黒部ダムの区間が来年度から電気自動車(電気バス)に置き換えられることになりました。
元々ディーゼルバスでは国立公園内の環境保全によろしくないという理由で電気で走るトロリーバスを使用していたのですが、蓄電技術の進歩で蓄電池で走れる距離が伸びたため、トロリーバスではなく電気バスに置き換えることになったようです。

扇沢~黒部ダムの区間がトロリーバスでなくなっても、もう1つの区間(大観峰~室堂)はトロリーバスのままなのですが、こちらは全線トンネル内。なので、日の光の当たる区間を走るトロリーバスは今年で見納めとなるわけです。

なお余談ですが、来年度からの電気バスも、こんな感じでパンタグラフを上げて充電するみたいですね。

(扇沢駅に貼ってあった、電気バスの概要)

ということで、最後のトロリーバスを見に行ってきた、という次第です……(以上前ふりが長い!)。


長野駅からバスに乗ること2時間半、扇沢駅に到着しました。

扇沢駅のロビーにはトロリーバス最後を盛り上げる展示の数々が有りました。



いよいよ乗車です。

トロリーバスなので、集電ポールが目立ちます


ラストイヤーを盛り上げる側面ステッカー。というか、ねこさん可愛い。


いよいよトロリーバスが出発します。
乗って外を眺めると、架線が見えますし、

信号も鉄道風ですし

写真が取れませんでしたが、勾配標も鉄道仕様。
確かにこれは鉄道です。

そういえばトロリーバスはVVVFモーターで動いているとのことで、VVVFのモーター音が聞こえてきます。ですが足元からはゴムタイヤらしい揺れが感じられて……。なんとなく新交通システムに乗ってるかのような感覚を感じました。


以下、トンネル内で見えたものを少し。

まずは破砕帯。異常出水で80mを掘り進めるのに9か月を要した区間です。

今でも水が出ているのですね。

トンネル内にある、長野と富山の県境。

貫通点を示す標識。

トンネルは単線なので、途中ですれ違いがあります。


ということで、13分の乗車で黒部ダム駅に到着です。


せっかくここまで来たので黒部ダムも当然見たのですが、その話はまたいずれ。

*1:公共交通機関で行ける一番高い地点は乗鞍岳畳平の2700mですが、あっちはバスだけなので……