月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

11/17谷山浩子ソロライブ@京都アートコンプレックス1928

だ〜っやっとかけた〜.よく皆さん,当日アップとか出来ますね.

01. MOON SONG

最初の挨拶は会場のアートコンプレックス1928にまつわる話で,アートコンプレックスで最初にコンサートをしたのは2003年で6回目とのこと.ん?,年1回以上なのか?と思いましたが,よく考えると今年は2回目なんですねぇ.冬じゃない季節にやるのは今日が初めてだとか.
このホールはすごく音が響いて気持ちが良いので,最初にやった時にまたここでやりたいと言ってから,繰り返してやるようになったそうです.このホールは天井がアーチ型になっているのですが,古い大学の講堂のような感じと表現していました.

さて,ソロコンサートでは当日に曲目を決めているそうで,いつもその土地にちなんだ曲を選んでいるのですが,そのネタも無くなってきたので今日は「京都」にちなんで「き」のつく歌と「よ」のつく歌と「う」のつく歌と「と」のつく歌,とのことです(^^;;).う〜ん,ネタがつきなくても,しょっちゅうそのパターンはやってないか,と思わず突っ込みたくなる瞬間です(爆).まずは「き」と「よ」のつく歌.

02. 岸を離れる日
03. 夜のブランコ

「夜のブランコ」は歌うのが久しぶりとのことでした.んで続けて「う」と「と」の歌かと思いきや,ここで趣味の話をって,んなもんコーナー化するんじゃありません,浩子さん(^^;;).
そもそも毎年,そのときにはまっている趣味の話をしているとのことで,以前にはカメラの話や三国志の話や,前回は風林火山の話をしたそうで,風林火山はGacktさんが*1上杉謙信ということで大丈夫かなと思っていたけど,登場した瞬間,「Gacktすげ〜」と思ったとか.その気持ちはよく判る.完全に入っちゃってますからね,あの人は役に(^^;;).
と,ここまで話したところで,「こんな話をしている場合じゃない,今日は話したいことが有るんです!」と言って,ここから浩子先生の宇宙論入門(第1部)が始まるのでありました…….


さて,「今はまっているものは物理です」と高らかに宣言した浩子さん,もともと理系全般音痴だけど数式とかの無い入門書を読むのが好きだそうで,今回はまったきっかけは講談社現代新書の「はじめての<超ひも理論>」という本.「ひも」と言う言葉に引かれたとか.なお,京都では言ってませんが,金沢では「超ひもって言うと『私の旦那って超ひもでさ〜』なんて使い方をしそう」なんて言っていたので,「ひも」と言う言葉で何を考えたのかは押して図るべしですね(爆).
んでその「はじめての<超ひも理論>」.はじめの方を見て,これはっ,と思ったのだけど,読み進めていく内にあれれれ?,となって,100ページくらいの所でいったん閉じてしまったとのこと.もっと基礎を勉強しようと,ニュートンの別冊だとかいろいろ読んで,やっぱりという感じだけれど物理というより宇宙の方に興味が行ったそうです.ということで,いろいろ読んで判ったことを話します…….って浩子さん,あなた自分のファンにエンジニアと名のつく人が多いの判っててやりますかっ,とおもわず突っ込みたくなる展開です(^^;;).で,それは浩子さんもご存じで「昨日神戸でアンケート用紙に,理科の先生をやっているとか,衛星計画に携わっているって書いている人がいました」と言っていましたが,「でも,判っていない人が話した方が分かりやすいかも」と言って,やっぱり続ける浩子さん(笑).すっかりゴーイングマイペースであります.ま,ソロ(トーク)ライブだからねぇ(爆).
しかし,宇宙論の話に入る前に,もう1回脱線*2で,浩子さんがなぜ物理が苦手になったかというと,初めての物理の授業の岩田先生が,自己紹介をしたすぐ後に,黒板一面に数式を書いたからだとか.それ以降,物理の時間は詩を書いたりする時間になったそうですが,岩田先生はやさしくて,何をしていても怒らなかったそうです.まぁ,黒板一面に数式を書くような人は,周りに対して無頓着なものよねぇ,と偏見に満ちたことを思わず私は考えてしまいましたが(^^;;).

と,ここまできて,やっと宇宙論の話.おいおい,ここまででも充分話が長いぞよ(^^;;).で,このあとですが,私の知識が追いつかないので,ちゃんと記憶していません.確か,

  • ビックバンは1点で爆発が起こったんじゃなくて空間のあちらこちらで同時に爆発が起きたのだとか,
  • 真空エネルギーってなんじゃそりゃとか,
  • 宇宙が膨張しても人間が膨張しないのは膨張する力に重力が勝っているからだとか,

とにかく話し続ける浩子さん(^^;;).ちなみに,最後の人間が膨張しないことについては,「宇宙は膨張してない,人間が縮んでいる,って考えても良いよね」と谷山宇宙論を作り出してしまう始末.そして,リサ・ランドールさんに話がとびそうになりつつも,「この話はまた後でね」って,まだ続けるんですかい!(^^;;).そして追い打ちをかけるように浩子さん,「もう喋りたくて仕方がない.ここに来たのが災難です」って,ついに自分のコンサートを災難にしましたわよ,このお姉様は……(^^;;).


なんか,「きょうと」の「き」「よ」から大分時間が経った気がしますが,やっと続きの「う」「と」のつく歌になったのでした.んで曲の紹介ですが,「うさぎ穴」は「不思議の国のアリス」のお芝居をやったときの曲で,リサ・ランドールさんも小さい頃は「不思議の国のアリス」が好きだったとか.あと,「トマトの森」は浩子さんの歌では珍しい,どこをとってもさわやかな曲,「つまり,落ちが無い曲です」って,その紹介が落ちになってしまっているんですがぁ(^^;;).

04. ウサギ穴
05. トマトの森

今日の曲は歌うのが久しぶりの曲やソロで歌うのが初めての曲が多くて緊張しているそうで,いっぱい練習したそうです.まぁいっぱい練習といっても曲を決めたのは今日のはずですし,普段の浩子さんの生活時間*3を考えると,普段は照明さんとかのために1回弾くだけなのに,今日は何回か弾いた曲があった,という話と思われます.

と,ここから4曲はリクエストコーナーというとで.ちなみに前日の神戸ではお誕生日の人が4人いたので,それでリクエストコーナーが終わってしまったそうですが,今日はお誕生日の人は無し.次のお題に移ります.次のお題はどうしても聞きたい曲のある人,その曲が聴けなかったら今日は帰らないという位聞きたい曲のある人.お,2人の人から手が上がった.一人目の方は「ねこの森には帰れない」.この曲が谷山ワールドの原点だと思うからとリクエストした人がリクエスト理由を言うと,「私もそう思います」と合わせる浩子さん.人のことは言えんが東京や京阪神のお客さんは濃い人が多いねぇ(爆).それはともかくこのリクエストは「もう少し待っていると良いことがありますよ」ということで却下.ねこ森はどうやら今日のセットリストに既に入っているようです.
そして二人目のリクエストは


「まもるくん」……


ゑ?.どーしても聴きたい,聴かないと帰れない曲が「まもるくん」???.しばらくの間,会場内無音.なんでまもるくんが聴かないと帰れない曲になっちゃうんだ???.
「本当に聴かないと帰れない?」浩子さんも確認する始末.「どうしても聴きたい,その理由は?」そう,きっと凡人には想像もつかないすごい理由があるはず……「新しいアルバムの中で凄く好きな曲だから……」それが帰れない理由かい!(笑).再び会場が凍りついたような(^^;:).ここに至って浩子さんも歌うことに決めたものの「曲の感じ方は人それぞれですから……」まだ納得しきってはいない模様(爆).
とにもかくにもあと3曲のリクエストを決めないといけませんが,リクエスト条件のネタが切れた様子の浩子さん.あとの3曲は聴きたい曲のある人の中でじゃんけんに勝った人となりました.んで決まったのが「すずかけ通り三丁目」「ただ風のために」「冷たい水の中をきみと歩いていく」.綺麗な曲が3曲というか,見事に「まもるくん」と続けては歌いにくい曲ばかり.歌う順番に悩む浩子さん.あげくの果てにはまもるくんをリクエストした人に「まもるくんを最初に歌うのがいいですか,最後に歌うのがいいですか,それとも途中に歌うのがいいですか」と訪ねる始末.そこまで来ると苛め入ってますわよお姉さま(^^;:).結局まもるくんは無難に最初に歌うことになって,残りの歌の順序を歌詞カードを探しながら考える浩子さん.歌詞カードを探しながら「すずかけは……,さ……し……す……,すい,すな,すけ,すば,『すば』は……」なんでこのお姉さまは「素晴らしき紅マグロの世界」を観客に想起させて笑いを取るかなぁ(^^;;).

06. まもるくん
07. 冷たい水の中をきみと歩いていく
08. ただ風のために
09. すずかけ通り三丁目

冷たい水の中をきみと歩いていく」,ピアノ一本でそこまで音を重ねますかと思う素晴らしい演奏.弾き語りのイメージを良い意味でぶちこわしてくれる演奏です.

リクエストコーナーが終わって,次は,「フィンランドはどこですか?」からシリアス系かつファンタジー系の曲ということで,「図書館はどこですか」と「タイタニア 恋をしよう」.「図書館はどこですか」は前半まで書いたところで寝かしていたのですが,ある時『図書館はどこですか』と言う言葉が浮かんで,これだっと思ったそうです.森の中に全く有るはずの無いもの(の例として海の家を挙げて笑いを取る浩子さん)でもなく,かといって,まず存在しないものというイメージで,図書館がぴったりだったようです.
それから「タイタニア 恋をしよう」はシェークスピアの真夏の夜の夢で,このロバになった人と恋に落ちる話が小さいころから好きだったとのことです.

10. 図書館はどこですか
11. タイタニア 恋をしよう

さてそして,曲が終わると物理の話,後編.嬉々としてインフレーション宇宙論から話を進める浩子さん.

  • ビックバン宇宙は定説になっているけど,最近はその最初の方でインフレーション宇宙というのがあって,ものすごく小さい状態(プランクの長さ)から急に大きくなって,たとえれば,小さな粒の大きさのものが宇宙の大きさになるような膨張で,すごいでしょう,とか,
  • プランクさんは眼鏡のおじさまで好みだとか,
  • 宇宙の直径が680億光年だとか,
  • リサ・ランドールさんが5次元の宇宙を提唱して,その別の次元から影響を受けている.ちょうど,漫画の中(2次元)に暮らしている人がいて,その人たちは私たち(3次元)のことの存在は判らないけど,私たちが水をこぼしたりすれば漫画の中の人は影響を受ける,とか*4
  • 別の宇宙は別の次元なので,別にと奥になくても言い訳で,もしかしたら,ここに有るのかも,とか

暴走気味の浩子さんもかわいいものであります(爆).そんなわけで,やっと曲に行きますが,曲の方も物理っぽい(or宇宙っぽい)曲を4曲,って,無理がありませんか,それ(^^;;).

12. キャンディーヌ
13. 七角錐の少女
14. てんぷら☆さんらいず
15. 銀河通信

それにしても,ここまでの曲目,浩子さんも言っていた通りソロコンサートらしからぬ曲が続きますね.齋藤ネコ(狂乱バイオリン)と渡辺等さん(不条理ベース)を入れて普段ならやりそうな曲を浩子さんのピアノ一本で音を出し切ってしまうのだから,流石プロというべきか(をぃ).

ところで,この京都アートコンプレックスに来ると,ソロツアーの原点という気がするそうで,また来年もやりたいので,そのときは来て下さい,と,勝手に来年の会場を決めてしまう浩子さん.そんなわけで,最後の曲になりました.最後の曲は「ねこの森には帰れない」.この曲はもともとはピアノの弾き語りをするときにデモテープ程度の演奏しか出来なかったのだけれど,アルバムと同じようなメロディーで演奏したいと思って,そのバージョンを初めて演奏したのがこの会場だそうです.そのときは少し上手くいかなかった部分があったそうですが,「その後各地で練習を重ね……」
ん?,各地?.あーたその各地の練習で公演料取ってなかったか?
「えっと,今のは無し!」
ということで,聞かなかったことにして上げて下さい(^^;;).

16. ねこの森には帰れない

演奏後,いったん楽屋に引っ込みます.って,浩子さん,出口が違います!(^^;;).


ということでアンコール.今度は正しい出口から出てきました(爆).「出口間違えたけど,終わりよければ全て良し」って,まあ,戻れなかったわけじゃないし.
「楽屋に言っている間に思いついちゃった.新曲『プランク音頭』」
浩子さん,かなりプランクさんが気になっている様子.会場から流れる手拍子(音頭調)に,「これは頑張って作らないと」と.
続けてグッズの紹介をして,グッズの時計(時計,温度計,タイマー,アラームの4機能付)について「4つ機能がついていても,結局一つしか使わなくなる」と言った直後に買った人をみつけて,「やっぱり温度は判らないとだめよね」とあわててフォロー(^^;;).
というわけで,お礼の曲は……「お,時計の曲だ」なんか直前のグッズの話と繋がってしまったようです.

EN1.きみの時計がここにあるよ

この曲,いつもは直前の曲が大曲(アトカタモナイの国)なので,今までちゃんと聞いてませんでしたが,改めて歌詞をちゃんと聴くと,時計の飾りの彫刻から広がる宇宙は大きくて,良い曲であるなと思う次第.


さてさてそして,ある意味アートコンプレックス名物の2回目のアンコール.この会場,音が響くのでアンコールの手拍子もやっていて気持ちが良いわけで,今回も浩子さんを引っ張りだしてしまったです.さて,何をやろうか迷う浩子さん,
「紅マグロは昨日神戸でやったし……」いや,私は神戸に入ってないので関係ないのですが(^^;;),
「雰囲気ぶち壊すようなのをやると怒られるし……」それはドッぺル玄関のことですか?(爆),
袋井市歌って訳にも行かないし……」いや,私は聞いたことが無いのでそれでもかまいませんが(をぃ)
「なんかみんなで歌えるのが良いよねぇ……」と,ここで会場から「テングサ!」と言う声が.確かに「テングサの歌」には途中に合いの手を入れるところがあって,コンサートではその合いの手は「ヒロコ!」と決まってましたな……,というところで悩む浩子さん,
「(51)でヒロコっていうのも……」,あ,日刊スポーツに年齢を書かれたことを根に持ってますね(^^;;),
「まぁ,いいかっ」ということで,合いの手は「ヒロコ!」となりました.まぁ,このファン連中のこと,やるなといってもやるのは以前にもあったことですし,懸命な判断かと(爆).

EN2.テングサの歌

ふぅ,やぁっと終わりました.曲のクオリティの高さがソロコンサートの方が引き立ちますし,ついでにトークの面白さも他のミュージシャン*5に遠慮しないから引き立ってしまっているようです.1会場150〜200名で成立するソロライブ,まだまだ目を離すことは出来ないようです.

*1:って,なんで変換できるんだ?Japanist2003よ

*2:いや,どの線が本筋でどの線が脱線だか,もう区別つきませんが

*3:遅寝遅起き朝ご飯抜き,ってをぃ

*4:それって,ある意味「かおのえき」の世界だよなぁ

*5:石井AQ斉藤由貴を除く