正直なことを言うと,ルノワールはそんなに得意な画家ではないのです.というのも,私が若い頃に良く行っていた美術館は国立西洋美術館と大原美術館ですが,国立西洋美術館でルノワールと言えば「ハーレム」だし,大原美術館では「泉による女」.よーするに,どっちも女性の裸体が,またはそれに準ずるものでございます.そんなわけで,私にとってルノワールのイメージは,裸体画が多くて,裸体画以外はぼやっとしている画家,という,無茶苦茶ですな.まぁ若気の至りというやつです.ちゃんと最近は可愛い女の子の絵とかもあるというのは理解していましたが,やっぱりぼやっとした画家というイメージは持ったままでした…….
そんなことは横に置いておいて,国立新美術館のルノワール展.とりあえず,気に入った作品をば.
- 03.アンリオ婦人
白いドレスの若い20歳くらいの女性の肖像画(図録によると,19歳だそうな).後ろから「かわいいっ」と言う声が聞こえますが,私は全く否定しません. - 08.団扇を持つ若い女
今回の展覧会のパンフレットを飾る作品.カタログや図録で見るよりも,本物は,女の子がもっと綺麗で可愛いのです. - 10.シャトゥーのセーヌ川
おお,印象派の風景画だ(笑) - 17.ジュリー・マネの肖像
おお,大和撫子がいるっ(莫迦) - 51.ポール・ムーニエ
少年時代のサルコジ大統領を描いた作品です(大嘘) - 54.縫い物をする若い女
フェルメールでも感じますが,縫い物をする女性って何か素敵ですね.光の感じも,フェルメールを思わせるところが有るようにも思えます. - 77.野原で花を摘む娘たち
野原で二人の少女が向き合って花輪を作っている……命短し恋せよ乙女,日本人が一番好きな構図かもしれません. - 78.レースの帽子の少女
ポーラ美術館の至宝.いつかポーラまで見に行きたいもんです.
と,少女を描いた作品が羅列されてしまいました(笑).見ている中で思ったのですが,何故日本人がルノワールが好きなのか,というと,ルノワールの描く少女は日本人の好みだということ.ぼやっとした表現もあって少女は余り彫りが深く描かれなく,どことなく儚げで幼い感じ…….要するに,源氏物語の若紫,萌えの世界と言うことなんじゃないかと……
それは日本人ではなくて,月猫さんが好きな理由なのではないか?,と突っ込まれそうな考えだねぇ…….