三江線を廃止方針 JR西日本、利用低迷で17年度にも - 中国新聞 http://t.co/NxQEGgttrf
— 草町鉄道ニュースクリップ (@kusa_rail_news) 2015, 10月 15
中国新聞のサイトは一定期間で記事が見えなくなるはずなので関連ツイートでの紹介ですが、三江線の廃止の話が出始めました。
三江線は中国山地西北部の、島根県江津市から広島県三次市までを結ぶ全長108.1kmの路線です。全線が江の川に沿って走ってますので、JR東日本なら「江の川清流ライン」とでも言いそうですがそんな名前はついていません。
この三江線、国鉄時代も1968年の赤字83線にエントリーされ*1、1980年には特定地方交通線の第二次廃止対象にエントリーしかかったものの代替輸送道路が未整備という理由で生き残った路線です。
そもそも沿線人口自体が少ない路線で、沿線市町村の人口は島根県側が江津市と邑智郡3町合計で44,000人、広島県側が三次市(旧三次市と旧作木村)と安芸高田市(のうち旧高宮町)の合計43,000人。合わせて87,000人です。
と、足し算するとそれなりに人口があるのですが、今となっては県境もあって江津・三次の間の往来が無くなってしまっているため、人の乗らない鉄道路線となっています。
そんな路線なのでそもそも列車が走ってなくて、全線直通が江津発2本、三次発1本という。さらには日の高い時間に乗ろうとすると、
- 三次0546-0932江津(宿泊必須)
- 江津0600-0921三次(宿泊必須)
- 三次0957→1209石見川本1343→1449江津
- 江津1517→1847三次(初夏限定)
と、癖があるのばっかりで。なので鉄道ファンからして乗りにくい路線なのです。
ということで私も乗ってない路線なのですが、何とか来年の夏までには乗っておきたいところです。
ところで今回の三江線廃止検討はJR北海道の江差線(木古内以遠)、留萌線(留萌以遠)に続く動きになるのですが、今後も廃止の流れが続くのか気になるところです。
ということで、各社の公開している資料から、輸送密度の低い路線(150人未満の路線)を抜き出してみます。
会社名 | 路線名・区間 | 輸送密度 | 備考 |
---|---|---|---|
JR西日本 | 芸備線(東城~備後落合) | 8人 | |
JR北海道 | 留萌線(留萌~増毛) | 36人 | 2015/08/10廃止検討ニュースリリース |
JR東日本 | 只見線(越後川口~只見) | 43人 | 2013/05/22災害復旧費と収支状況公表 |
JR西日本 | 三江線 | 50人 | 2015/10/16廃止検討新聞報道 |
JR北海道 | 札沼線(医療大学以遠) | 81人 | |
JR西日本 | 芸備線(備中神代~東城) | 84人 | |
JR東日本 | 陸羽東線(鳴子~最上) | 103人 | |
JR東日本 | 只見線(只見~小出) | 109人 | |
JR北海道 | 石勝線(夕張線) | 117人 | |
JR東日本 | 北上線(ほっとゆだ~横手) | 132人 | |
JR東日本 | 津軽線(中小国~三厩) | 135人 |
ちなみに、各社の公開している資料はこちら。
JR北海道 http://www.jrhokkaido.co.jp/corporate/company/com_03.html
JR東日本 http://www.jreast.co.jp/rosen_avr/
JR西日本 https://www.westjr.co.jp/company/info/isue/data/
JR四国 http://www.jr-shikoku.co.jp/04_company/comany/kukanheikin.pdf
※JR東海、JR九州は資料無し
JR四国は全路線が輸送密度250人以上でした。
この感じですと、芸備線の備中神代~備後落合は、速いうちに乗っておいたほうが良いのかもしれません……。
*1:このときは全通してなかったので、三江北線と三江南線の2線がエントリー