2016年3月26日の、JR各社のダイヤ改正がニュースリリースされました。
JRのダイヤに関するニュースリリースは時刻表の発売日を考慮してだいたい20日前後の金曜日に発表になりますが、3月のダイヤ改正の情報は前の年の12月に発表になるのが定例となっています。
今回の目玉は北海道新幹線の新青森〜新函館北斗開業ですが、そのほかにどんな話題があるか、拾ってみます。
JR北海道
http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2015/151218-2.pdf
まずは北海道新幹線。北海道新幹線がニュースリリースの内容を2日前に新聞に載せてしまうなどの困ったこともありましたが、その報道の通り、東京〜新函館北斗は催促で242分となりました。
4時間を切って欲しいという意見もあるようですが、上野〜大宮の最高速度を130km/hに上げられれば容易に達成できるんですけどね。
ちなみに、北海道新幹線と特急スーパー北斗を使うと、東京から札幌まで日帰りで往復できます。札幌滞在時間は3分ですが……。
それよりも東京発8時20分の「はやぶさ5」に乗ると「スーパー北斗11」に接続して札幌着16時4分というのが、コンサートの時に使えそうだなぁと。
あと、札幌〜旭川の特急スーパーカムイと札幌〜新千歳空港の快速エアポートの直通運転は取りやめで。昨今千歳線の混雑が激しくなっているので特急型車両を千歳線の快速に突っ込むのが辛くなってきている気がします。これで千歳線の混雑が緩和されれば良いのですがね。
ところで、スーパーカムイとエアポート、乗換ホームの配慮はあるのかしら?
それから既報の通り、キハ40廃止に伴う減便が来ています。といいつつ、このニュースリリースでは「見直し」と言う表現なので、実際の減便状況はよく判りません。まぁ、北海道新聞が報道したとおりになるんでしょうが。
JR東日本
http://www.jreast.co.jp/press/2015/20151211.pdf
http://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20151218/20151218_info02.pdf(八王子支社-多摩地区)
http://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20151218/20151218_info03.pdf(八王子支社-山梨地区)
http://www.jreast.co.jp/takasaki/news/20151218.html(高崎支社)
http://www.jrmito.com/press/151218/press_02.pdf(水戸支社)
http://www.jreast.co.jp/chiba/news/pdf/pre1512_daiyakaisei.pdf(千葉支社)
http://www.jr-sendai.com/wp-content/uploads/2015/12/201603daiyakaisei.pdf(仙台支社)
http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1450417169_1.pdf(盛岡支社)
http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20151218-1.pdf(秋田支社)
http://www.jrniigata.co.jp/Scripts/press/20151218_2016daiyakaisei.pdf(新潟支社)
http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/151218.pdf
長野
JR東日本では、北海道新幹線以外の新幹線では、北陸新幹線の改良が見えます。今まで「はくたか」は、「大宮、高崎、長野から各駅」と「大宮、高崎、軽井沢から各駅」の2パターンに分かれていましたが、どうも「大宮、高崎、長野から各駅」を基本とすることで北陸までの平均所要時間短縮を図るようです。そして長野駅では仙台駅のように、長野以遠まで行く列車と長野までの「あさま」との乗り継ぎを出来るようにするようです。
ちょっとね、軽井沢とか上田に行くのが不便になりますが、このくらいは仕方が無いかなと。
また、南武線尻手支線に新駅「小田栄」が開業します。運賃上は川崎新町と同駅扱いだそうで、仮乗降場なんですかね?。
南武線・小田栄駅の開業日が、来年3月26日(土)に決定!開業にあわせて列車の増発や駅周辺の整備などが実施されるとのこと。便利になりますね♪#南武線#新駅#川崎 pic.twitter.com/0AmriSqx09
— 川崎市シティプロモーション (@kawasaki_pr) 2015年12月18日
そのほか在来線で目立つところとしては
- 青梅~奥多摩間の平日昼間の運転間隔を現行の30分間隔から45分間隔へ変更
- 「スワローあかぎ」「あかぎ」が651系に統一(=185系は「踊り子」のみに)
- 特急「草津」の長野原草津口以遠を運転取りやめ
- E531系を増備して常磐線(竜田以南)と水戸線は4扉車に統一(=501系とE531系に統一、415系は運用離脱?)
- 特急「つがる」は5往復から3往復へ(特急「白鳥」からの伝統の、青森発5時台が無くなります)
- 「かがやき501号」と「しなの4号」の接続改善(松本に8時代に到着可能に。「あずさ」よりも1時間早い)
と言うところでしょうか。このほかにも、接続の見直しや、運転の見直し(減便)は結構あるようです。
JR東海
http://jr-central.co.jp/news/release/nws001812.html
N700系のN700aへの改造が完了したことから最高時速285kmの新幹線を増やしてます。
285km/hで走るのは「のぞみ」に限らず一部の「こだま」にまで拡大。夜の退避の無い「こだま」を1分でも速く走らせようというのが良いです。
更には「のぞみ」をスピードアップする効果を在来線沿線にまで波及させようと
東京22時10分発「こだま」705号の所要時間が短縮するのにあわせて、三島で東海道線の静岡行き普通列車との接続を改善します。この普通列車は、沼津で御殿場行き、富士で西富士宮行きの最終列車に接続しており、御殿場・西富士宮までお帰りの場合、首都圏方面での滞在時間が、これまでより27分拡大します。
なんてことも。JR東海が新在接続の在来線の改善を考慮したダイヤを作るのを見るのは、本当久しぶりの気がします。
また、高山線の特急「ひだ」では富山発の時間が変更になってますが、これについても
富山9時52分発の特急「ひだ」8号は、東京方面からの北陸新幹線「かがやき」503号と接続します。これにより、東京から高山へは、東海道新幹線「のぞみ」から名古屋でお乗り換えいただく方法と合わせ、利便性が向上します。
と。あのJR東海が全線が自社線内に収まる東海道新幹線と特急「ひだ」の乗換で無く、ほとんど自社線を通らない北陸新幹線周りのルートを宣伝するとは。
もしかして、名誉会長の口出しが相当減りましたかな?これは。
そのほかのトピックスとしては
- 紀勢線、参宮線からキハ40引退(これで国鉄時代の気動車を全廃)
- 名松線の運転再開
- 特急「しなの」の名古屋〜大阪間を廃止
- JR西日本の東海道線を大垣まで221系で乗り入れてくる各駅停車は米原〜大垣間の運転を廃止
なんてのもあります。
JR西日本
http://www.westjr.co.jp/press/article/2015/12/page_8083.html
JR西日本では一番の目玉は北陸新幹線の改善ですが、それ以外のポイントとしては、特急「はるか」が昼間に30分ヘッドになることでしょうか。
特急「はるか」は関西空港が鳴かず飛ばずなので過去に30分ヘッドを1時間ヘッドに変更してましたが、昨今のアジアからの観光客増加で30分ヘッドに戻す必要が出てきたようです。
また、高槻駅に新快速用のホームが完成することと、新駅(摩耶、東姫路)が開業するため、JR京都・神戸線のダイヤパターンが変更になるようです。特に大阪駅では新快速と快速で7.5分間隔になるそうで、ふらっとやってくる旅行客にとってこれはかなり便利になります(新快速だけで無くて快速が使い物になるという意味で)。
それから國鉄廣島広島支社がとても元気で、
- 休日昼間の快速運転を拡大
- 227 系を追加投入し、平日の昼間時間帯は 227 系で統一
なんてことに。広島都市圏は人口も多くて潜在能力は高いと思うので、是非頑張っていただきたいところ。
しかし、段ボールとガムテープがあれば列車は直せる國鉄廣島の伝統は、これで潰えてしまうかもしれませんね(をぃ)。
JR四国
http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2015%2012%2018.pdf
四国では、特急「しおかぜ」で8600系が増備されます。これで、岡山・高松〜松山の特急は全て電車に。
もちろんその引き替えに、松山以南から岡山へ直行する特急は無くなります。
で、そこで浮いた気動車特急は土讃線に行くため、土讃線の「南風」は全てグリーン車付きの列車になるとか。
JR九州
http://www.jrkyushu.co.jp/top_info/pdf/684/H28haru.daiyakaisei.pdf
「九州横断特急」の熊本〜人吉を廃止して、代わりに2両編成から3両編成に輸送力を増強すると。
うーん、そろそろJR九州さんは気動車特急を新造した方が良いんじゃ無いかしら?
ちなみに、特急のいなくなる熊本〜人吉には、快速列車が1往復増加するのと、「いざぶろう・しんぺい」が延長運転されます……って、輸送力が釣り合ってないな。
JR貨物
http://www.jrfreight.co.jp/common/pdf/news/201512daiya.pdf
関東〜関西や関東〜九州で運べる量を増やしたり、様々な路線で所要時間を短くしたり、なんか凄く元気なのですが、本当にそれだけなの?
と、各社のリリースを見てみましたが、どの会社も都市部で増発する代わりに、都市部以外では減便や見直しの表現が目に付きます。その辺りの細かいところは、4月号の時刻表待ち、ですかねぇ。