月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

大原美術館80周年記念、大原Best

昨日の24日は、広島でのコンサートの前に岡山に寄ったのでした。羽田空港から岡山空港まで飛行機で飛んだ後、バスで倉敷駅へ。そしてまっすぐに大原美術館に向かいました。

大原美術館は普段から所蔵品を大量に展示していますが、今回は「大原Best」と題して所蔵品の中から特に人気のあるものだけを集めてみようと、何とも贅沢な企画です。というか、倉庫に入っている所蔵品があったことの方が驚きですが(をぃ)。

とりあえず、適当に気に入った作品をあげておきます。

本館1階

本館は西洋絵画のうち、印象派の頃の絵画が中心です。
Bunkamuraでの「フランダースの光」展以来、よく見かけるエミール・クラウスの作品「冬の果樹園」。冬がテーマなので特徴的な夕暮れの明るさではありませんでしたが、確かにこの人の絵だなと感じるものが有りました。
ルノワールは「若い婦人の肖像」。この作品見たこと無いなと思ったら、個人蔵だそうで。やっぱりルノの描くおんにゃのこは可愛いのですっ。

本館2階

さて、上の階に上がって、引き続き印象派の頃です。
モネの「積みわら」。他の美術館が持つものと比較して画面が明るいのが特徴でしょうか。絵が明るいだけで気分も明るくなります。
セガンティーニの「アルプスの真昼」。これは別格。日本の至宝と言って良い作品でしょう。
ポールシャニックの作品もありました。実によい点描です。何かシャニックの作品は水辺が合いますね。

新館(本館増設部)2階

昔は新館といっていたと思いますが、本館の増設部。2階は少し時代が進んで20世紀の初期の作品です。
といいつつ、一番最初は大原の至宝、エル・グレコ「受胎告知」。展覧会などでエル・グレコの作品を見る機会が色々ありますけど、大原のこの作品を越えるものは無い気がします。いや、大原ファンなので、作品に惚れ込んでしまっている可能性は高いですが。
そして、ギュスターヴ・モローの「雅歌」は、何時もの本館2階ではなくこっちに来ていました。周りに柵もガラスもなく、鼻先に作品が有るような位置で見ることが出来ます。いや、それにしても細かいわ、この作品。
それから、藤田嗣治「舞踏会の前」。いや、白くて素敵です。なお、藤田嗣治については[日本の近代絵画]ではなく[西洋の近代絵画]扱いです。

分館地下1階

ずっと工事をしていた分館地下1階が久しぶりに開いていました。ここは現代美術のコーナーです。
福田美蘭さんの「モネの睡蓮」。大原美術館ならではの作品です。大原美術館の中庭(工芸館・東洋館に囲まれた空間)にはジヴェルニーから持ってきたモネの睡蓮が居るのです。

児島虎次郎記念館

アイビースクエアの中にある児島虎次郎記念館も、大原Bestの会場に流用です。

岸田劉生の「童女舞姿」。いわずと知れた麗子ちゃんの、珍しい立ち姿です。普段よく見るバストアップの麗子ちゃんよりも、こちらの方が好みです。


やっぱりあれです、私の絵画に対する好みは、25年以上前から毎年のように行っている大原美術館で形成されたのでしょう。だから、今回の大原Best、℃の作品も素晴らしかったです。大原Bestは12月5日までの開催ですので、もう1回くらい、行っておきたいなぁ……。