月猫ツーリスト雑記帳

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三井記念美術館館蔵名品展

三井記念美術館の館蔵名品展に行ってきました。
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この展覧会、元々はホノルル美術館が所蔵する北斎の作品展を企画していたところ、大地震の影響で貸出が叶わなくなり、その代替として急遽開催されたものです。
そんな理由もあって出展されている作品は少ないのですが、逆に点数が少ないことを有効活用した展示が目立ちました。


清朝の中国で描かれた「花鳥動物図」、全11幅の掛軸を、展示替えもなく全て展示していました。11という数が中途半端に感じますが、特に欠けたりもしていないそうです。それにしても、中国で描かれる絵画は動物の目がキツく感じますね。個人的には流し目っぽい猫がお気に入りです。

重要文化財の「日月松鶴図屏風」。太陽と月が金属板で表現されているというのが変わってます。色は一緒ですが、中央の松で分かれている空間の、左が月の照らす夜、右が日の当たる昼、何でしょうなぁ。

源氏物語画帖」。場所を活かして、画帖を思いっきり引き延ばしています。多分前期と後期で場面替えをしたのでしょう。展示されていたのは鈴虫から夢浮橋までの各帖でした。

土佐光起が描いた「女房三十六歌仙帖」。こちらも場所を活かして、三十六歌仙のうちの半分、18歌仙が展示されています。なんとなく、残り18歌仙は全期展示していたように思われます。
この三十六歌仙、裳の模様が細やかです。そこだけ取り出すと屏風絵のような、そんな感じです。

吉野山蒔絵提重」。私のノートには『吉野蒔絵ピクニックセット』と書いてありますが(汗)、そういうもの。明治から昭和初期に作られたものですが、そう言われないと江戸時代のものと信じ込みそうな蒔絵の細やかさです。


えっと、展示室4と5の感想しか書いてませんが、災い転じて福となすというか、三井記念美術館の本気が伝わってくるような展覧会でした。それにしても、三井家は本当に良いものをお持ちで……。