月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

近代日本画名品展@日本橋三越

日本橋三越で開かれている、近代日本画名品展に行って来ました。

えと、この展覧会はそのタイトルだけを聞くといろいろな美術館から集めたような感じですが、吉野石膏の所有する絵画の展覧会でございます。
吉野石膏さんのコレクションは有名で、今までもいろいろな展覧会で見かけることがありましたが、まとめて見ようとすると天童市美術館まで行かないといけないというものです。それが東京までやってきたので、急いで見に行ったという次第です。
ま、そもそも急がないと、会期が1月25日から2月6日までの12日間しかないものですから……。

今回展示されているのは70点ほど。その中で気に入った作品について、簡単にメモを書き散らしておきます。」

速水御舟「双鳩」
掛け軸の中央に二羽の鳩が並んで。夫婦なんでしょうかね?。よく見ると羽が細かくてリアルだったりするのが魚臭さんらしいところ。すごく広い空間に鳩がいるように見えますが、後ろに植木鉢があるので庭先なんでしょうなぁ。
上村松園「深雪の図」
制作年不明ですが、大正時代前半頃の絵に見えます。松園さんのこの頃の娘さんの顔、描き方とか好きなのです
奥田元宋「妙義湖秋櫂」
どこかで見たことがあるような……、と思ったら自分の駄文が引っかかったり。朧な太陽がいい効果を生んでいると思います。
東山魁夷「宵桜」「春映」「白暮」
最近、東山魁夷さんは、画面の切り取り方と言うか構図が上手いと思います。きっと画家でなければ風景写真家になったんじゃないかと思うほど。竹内敏信の写真とか、似た空気を感じることがあるなと思ったりしました。
高山辰雄「白い道」
なんだろこの、点描で描かれたような幻想の世界は。すごく引き込まれる感じです。
加山又造「春宵」
月明かりに照らされた枝垂れ桜の色が、光のあたり方で場所によって違うのが素敵かなと。
平山郁夫「ブルーモスク」「月光薬師寺」
平山さんは青が多様で、この2つの作品とも、場所によって青が使い分けられていて、深さを感じます。


三越のネームバリューもあって混雑していましたが、良いものを見ることが出来ました。土日に、もう一度行きたいけど、どうだろう……。
あ、あと図録が1600円とお買い得だったのが評価高いです、はい。

展覧会メモ
 名称:近代日本画名品展ー横山大観から平山郁夫までー
 場所:日本橋三越本店
 会期:2012/01/25(水)-2012/02/06(月) [10時〜19時、無休]
 料金:800円