月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

動物礼讃@根津美術館

2月1日の日曜ですが、根津美術館での「動物礼讃」展をのぞいてきました。
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この展覧会は、正月らしく干支の「羊」にちなんで、根津美術館の人気者である羊の青銅器「双羊尊」を中心に動物に関するものを集めたものです。

根津美術館HPでの「双羊尊」の紹介はこちら
双羊尊|根津美術館

ちなみに双羊尊は、羊の上半身?が2つくっついたような形をしていて、ちょうどドリトル先生でいうところのオシツオサレツ*1のような形状をしているものです。

ほいで、この双羊尊が世界にはもう1体だけ大英博物館にも有るということで、両者を並べて展示しようという趣向のようです。


そんな今回の目玉の双羊尊ですが、大英博物館のものと根津美術館のものは、そっくりだけど違ってて

  • 大英博物館のは髭もついてて厳めしいというか格好いい感じ
  • 根津美術館のものはつるんとした表面で大人しいとか可愛いという表現が合いそう

という違いがありました。


双羊尊以外の展示としては、まず最初に青銅器になった架空の生き物たちが並びます。このコーナーは泉屋博古館が全面協力という感じで、鏡以外はほとんどが泉屋博古館からの出品だったように思えます。

このコーナーに出てくる古代中国の架空の生き物はどれも可愛らしいというか、ひょうきんなのが特徴的です。こういう可愛い生き物を現代まで脈々と作り続けていたら、きっと今頃は日本なんかとは比較にならないKawaii大国に慣れたのではないかと思いますが、惜しいことをしたものです。



それから絵画の方では、これは気に入った作品を紹介してみます。

蔵三「牡丹猫図」
牡丹の下に猫という構図は中国ではよく見かけますが、こちらの猫さんは完璧に視線を牡丹めがけて飛んできた虫にオックオンなのが特徴です。もうね、虫を見つめるあまりにより目ですし、なんなら眼球も少し飛び出してますし。
この絵がとても可愛いので、前にこれを徳川美術館で見た際はクリアファイルを買って帰ったのですが、今回クリアファイルが無かったのが残念です。
芸愛「花鳥図屏風」
普通の花鳥図屏風よりも鳥の数が多いようですが、普通の花鳥図屏風よりも鳥さんの飛び方が布施然というか無理のある格好だなぁと
狩野宗信「桜下麝香猫図屏風」
多分どこかで前にも見たことのある屏風で、ジャコウネコさんが沢山描かれているものです。ジャコウネコさんは「ネコ」と付いてはいますが、絵を見る限りポーズは犬とか虎に似ている感じでネコじゃないなぁと。
狩野山雪「松梟竹鶏図」
たしか京博であった山楽・山雪展でもお目にかかった作品です。いちご頭のフクロウがすっとぼけてて可愛いわけで。更にはフクロウさんが寄り目なのも良いですわ。


という感じで、可愛いもの満載で楽しい展覧会でした。
それにしても、動物ネタの展覧会は、感想が可愛いだけになりますな、いつも。



おまけ:
根津美術館といえば庭園もあるのですよ、ということで、お庭の写真も少々。
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冬なので花の彩りは有りませんが、光の感じが楽しい晴れた日の午後でした。

*1:井伏鱒二訳の場合の呼称。他の翻訳だとボクコチキミアチとかソレヒケヤレヒケという名前になっているのもあるとか