月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

静嘉堂@丸の内「響きあう名宝―曜変・琳派のかがやき―」

東京 丸の内の三菱1号館美術館の隣にある明治生命館に静嘉堂文庫美術館が移転しました。 10月から開館記念の特別展をやっているので行ってきました。

www.seikado.or.jp

静嘉堂文庫への入口は明治生命館のメインエントランス、ではなくて、隣の高層ビルとの間に出来た屋根のある空間からになってます。なので雨の日でも濡れずにアクセス可能です。

いやまぁ個人的には、雨は無視して素敵な外観を見ながら入りたい気もするのですが。

(これは以前に夜のお散歩の途中で撮ったもの)

館内に入館すると、中央に広い部屋があって、その周囲に展示室がある、という構成でした。

中央の広い部屋は休憩スペースだったり映像スペースだったりに利用されていて、各展示室を繋ぐ広間の役割を果たしてます。
この中央の広い部屋だけ撮影可能で、この部屋に展示されているもの(陶磁器など数点はこの部屋に展示されていました)は撮影可能です。

そして展示室ですが、面積的には以前の世田谷にあった時と同じくらいだと思います。ただ、世田谷時代が1室(一応2部屋に分けることができる)に対して丸の内は4部屋なので、通路等のスペースが多く必要になるのと、世田谷と比べて入場者数が多い(世田谷時代はミニバスに乗って行かないと行けなかったのが東京駅から徒歩である)分、何となく狭く感じるのが勿体無いかなと。この辺りは今後少しずつ展示ケースの配置などを改善して修正していくのでしょう。

さて、今回の特別展は開館記念特別展ということで、静嘉堂文庫のオールスター登場といった雰囲気になってました。

最初の部屋には沈南蘋がいますし(改めて見ると、猫さんが今にも虫に飛びかかりそうな感じで、飛びかかる直前の手足の曲がり方がよく表現できてます)、琳派は光悦光琳抱一何でもござれで(抱一さんの銀屏風が、抱一さんとは思えない大胆な波の表現が素敵でした)、そして最後の部屋には曜変天目で度肝を抜こうと。何とも名品だらけの展覧会です。

その今回の目玉の曜変天目ですが、LEDライトが高性能なのか青色の発色が反射光とは思えない良さでした。あそこまで発色の良いコバルトブルーを見たのは初めてかも。
時には世田谷の自然光でも見たいものだとも思ってしまったりもするのです……。


静嘉堂文庫は丸の内に移転して、多くの人に美術に触れてもらうという目的は達成できそうな感じですね。
とはいえ、時には世田谷の自然光で曜変天目特別公開展、やってくれませんかねぇ……。