13日の土曜のことですが,東京と埼玉の美術館巡りをした,と言う話は以前にも書きました.今日はそのうちの,東京都美術館で行われたマッキアイオーリ展の紹介をしたいと思います.
この展覧会,「イタリアの印象派」と言う副題が付いていますが,イタリアにも印象派のように対象を見たままに描く人々が居たという事を紹介しています.そのムーブメントがイタリア再統一運動と連動しているところが面白いところ.なので,イタリアの再統一が完了すると,この流派も衰退するという事になったそうです.
さて,作品を見ていきましょう.たしかに「イタリアの印象派」とはよく言ったもんで,どの絵も非常に明るく,色の濃淡がはっきりしています.本家フランスの印象派はどちらかというと淡々(あわあわ)といった感じの発色ですが,こちらは色が濃いコダックカラー(?).緯度が低い分太陽がはっきりと当たっているという感じの色合いです.特に,前半から中盤にかけての絵がそんな感じでした.後半の方の絵は農民画家というかそんな感じになってしまい,一寸好みからは外れるんですよね…….
- シルヴェストロ・レーガ「母親」
上に貼った写真に写っている絵です.子供が母親の裾ふんずけているのに気づいてないところが可愛いです. - シルヴェストロ・レーガ「庭園での散歩」
これは何種類か有るパンフレットの中の1つで,表紙を飾っていた作品.明るい光の中の親密そうな二人の女性という構図から,物語が始まる予感が良い感じ. - ジュゼッペ・アッバーティ「祈り」
裾の長いドレスの女性が祈る,というか椅子に腰掛け眠るような構図.勝手に眠ると解釈して,気持ちよさそうだなと思う一枚. - クリスティアーノ・バンティ「内緒の話」
夕方の少し赤くなった光の中,3人の少女が何か語らっている様子を描いた絵.青春ですよね,うん.やっぱり女の子3人の語らいって,絵になるよねぇ……
えーっと,なんとなく毎度の通り可愛い女の子好きの文脈で絵の好き嫌いを判断している気もしますが,陽光の下の明るい絵が,色々と想像をかき立てるので,こうなってしまうわけです,きっと.