山種美術館で開催されている、「日本画と洋画のはざまで」という展覧会を見てきました。
山種は近代日本画が専門と言うことになっていますが、江戸時代の日本画と違って近代の日本画は当然ながら西洋の影響を受けているわけで、洋画とも日本画ともつかない作品もあるわけです。そんな日本画、洋画、両方の要素を絵の中から見つけてみようという展覧会、覗いてみましょう。
とりあえず、深く考えずに気になった作品を
- 菱田春草「雨後」
- 下にある滝、上にある山、いずれももやもやとしていて、この湿気の感じが良いわ
- 竹内栖鳳「潮来小暑」
- 栖鳳さんらしい力の抜け方が素敵です。
- 渡辺省亭「迎賓館七宝額下絵帖」
- 七宝の下絵なので、くっきりはっきりした図柄なのは判りますが、それにしても鳥がリアルすぎ……。ちょっと怖い……。
- 小野竹喬「沖の灯」
- この前国立新美術館で行われていた、ゴッホの「星降る夜」と比較していました。たしかに、沖の漁り火の感じが似ていますが、町の明かりではなく漁り火というのが日本らしいところでしょう。
- 小林古径「闘草」
- 後ろ向きだけど、お稚児さん、かわいいっ(それだけかいっ)
- 速水御舟「百舌巣」
- 百舌の目が凄くぱっちりとして可愛いです
- 速水御舟「炎舞」
- 飛んでいる虫の描き分け、炎の色が下から上へ変わっていく様。確かに凄い絵です。あれです、この絵を見るには単眼鏡が必須ですね。
- 荒木?畝「狸」
- 日本画家が洋画を描いたらどうなるか……。なんですかこの迫力のある狸は(汗)
いつもながら、山種美術館は上品な中にも一ひねりをした作品群で、楽しむことが出来ます。しかも今回は図録が1000円とお買い得。時間があるときにふらっと立ち寄るのが良い感じです。11月7日までなので、もう1回くらい行ってみたいところです。