月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

速水御舟とその周辺@世田谷美術館

世田谷美術館で、速水御舟の展覧会があるということで、見てきました。
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速水御舟というと普段の馴染みは山種美術館ですが(そもそも山﨑館長からして速水御舟の研究書を出してます)、珍しく山種以外の速水御舟をある程度まとめてみられる機会ということで行ってきた次第です。
とは言いつつ、実のところ御舟はそんなに得意というわけではないのでゆっくりしていたら、結局会期の最終日になっての訪問になったのでした。


とりあえず、気になった作品の感想を先にあげておきましょう。

65速水御舟菊花図」
パンフレットの表面を飾っていた作品。秋田南画のような濃い原色の菊。影の濃さもあって、そう見えるのかしら。
55小山大月「入相櫻」
夜の淡墨桜。小さな花が可憐。
58黒田古郷「鳩」
この鳩、丸みがあって可愛い。この人の鳥は真横オンリーだけど可愛くてよい。
130小茂田青樹「蝶にオシロイ花」
蝶を見上げる猫。朦朧体的。
131小茂田青樹「秋意」
月夜のブドウ。蔓のシルエットが面白い。
79速水御舟「麦」
高い麦の中に鳥が潜んでるの。こういうの、可愛くて好き。
107速水御舟「翠苔緑芝」(小下図)
山種にある作品の小下図ですが……。下絵があるなら本体も持ってくればいいのに、とは思うよねぇ。


今回の展覧会、タイトルでは速水御舟を強調していましたが、実際のところは「その周辺」の方に力点があてられていました。
図録によると(記憶なので詳細は間違ってるかもですが)、元々は郷土ゆかりの吉田善彦に関する資料をたどる中で師の速水御舟にたどり着き、いろいろ調べているうちに関係ある人々を集めてみる企画にしてみようということでこういう企画になったそうです。
そんなわけで、様々な人の作品を並べて対比するような展示となっていたのですが、やはり自分がそれほど得意としてない方々の作品なのもあって、ちょっと入り込めなかったなぁという感じでした……。