今日は金曜日、美術館は夜間開館を行う日です。基本的に夜間開館の時間は昼間と比べるとお客さんが少ないので、比較的空いた環境で鑑賞することが出来ます。
そんなわけで、混雑する展覧会を見るなら金曜日の夜間開館、となるわけで、今日は東京国立近代美術館の上村松園展に行ってみました。何しろ上村松園展、来る情報といったら入場券を買うのに70分待ちとか、グッズ売り場の行列が凄いとかそんな情報ばかり。前回行ったときはそんなに混んでなかったのですがねぇ。
えっと、前回というのは9月10日の金曜日ですが、今日は一部作品が展示替えになって、前回は無かった「雪月花」が展示されています。雪月花は1年前に東京国立博物館で開催された皇室の名宝展でぞっこん惚れ込んだ作品。見に行かないわけに行かないわけです。
ところで、今回は初めて、展覧会に単眼鏡を持ち込んでみました。上村松園の作品は単眼鏡必須と仰っていた方がTwitterのタイムライン上に居たからですが、これが正解でした。確かに、服の文様とか単眼鏡で見ると、凄く細かく描かれていることが判ります。そうやって単眼鏡を使って見ていると、着物や帯の文様に、凄く神経を使っていることが判ります。こうなるともうデザイナーと言っても良い感じ。こんなデザインの和服だったら欲しいかもと思うものもありました。いや、男性が着たらまずいでしょう……(をぃ)。
そう、単眼鏡で見てといえば「花がたみ」。髪の毛を単眼鏡で見て、まるで本物のような質感を感じまして、狂気をはらんだ作品でもあり背中に冷たいものが……。
そして今日の目的「雪月花」。やはり良い作品でした。東京国立博物館で見たときよりも近いのも良いです。この作品もよく見ると文様とか細かかったです。でも、細部が細かくても全体としては優しい感じ。良く良く考えてみると簡単には真似の出来ない領域ですわ。
ということで2回に分けて見た上村松園の作品たち、繊細さと優美さと言ってしまえば綺麗にまとまってしまいますが、素敵でした。この展覧会は京都にも巡回しますし、来年には山種美術館でも所蔵する作品を全部展示する機会を作るとか。そんな機会を捉えて、今後も追いかけていきたいと思います。