横浜美術館で、蔡國強展を見てきました。
蔡國強は中国出身の現代芸術家で、火薬を使った作品やパフォーマンスが有名。著名なところでは北京オリンピックの花火が蔡國強の演出だった、ということですが、オリンピックはカーリングとスキー競技しか見ないからなぁ……(をぃ)。
そんな火薬を使った作品の新作が、中央入口を入ってすぐのところに展示されていました。
コレクション展のコーナーからは、作品の裏側も見ることが出来たりして。
この作品のメイキングが特別展の中で放送されてましたが、なんとこの作品、横浜美術館の正面エントランスロビーで作成されてたものだったんですね。常設展示されている彫刻作品にビニールの覆いをした状態で、美術館の中で火薬をばんばんと。消防局の人が見たら卒倒しそうな作成風景でした。
そういえば、横浜美術館は6月1日から7月10日まで展示替えのために休館(特に6月8日から17日までの10日間はミュージアムショップや図書館も休みだった)となってましたが、これだったのか!
そのほかの作品にもメイキングのビデオがついているものがあったり、そもそも作品が一過性のものなのでビデオ映像のみの展示のものもありましたが、このビデオがなかなかうまく編集されていて、見ていて面白かったです。
それから、パンフレットなどに採用されていた、99匹オオカミちゃん大行進、もとい、「壁撞き」は、目に見えない壁に何度もぶつかる様子を表したもの、というような解説を見かけますが、私個人は見た瞬間に思ったのは、宗達・光悦ペアの「鶴下絵和歌巻」だなぁと。なんか連続するオオカミの群れが宗達の描く金泥の鶴に似ていると思ったんですよね。ほら、オオカミの毛も金ですし……。
とまぁ、作品数はメイキングのビデオを入れても10点余りと多くはないのですが、ビデオもちゃんと見ると、結構面白かったなぁというところです。なのでビデオの前にもう少し椅子を置いていただけると……(汗)。
そして続けてコレクション展ですが、こちらは普段は写真を展示してある部屋で新版画の特集が。
伊東深水に
川瀬巴水に
橋口五葉に
ポール・ジャクレーも(というか、ポール・ジャクレーがメインです)
そして日本画の部屋は、毎度おなじみ下村観山の小倉山に
菱田春草の「夏汀」。
なんか好物の多いコレクション展でしたなぁ。