月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

きらきらでん@根津美術館

根津美術館の展覧会「きらきらでん」に行ってきました。
f:id:Lunacat:20210208123320j:plain
「きらきら」と「らでん」がリエゾンしていて判りにくいタイトルですが、要するに螺鈿のキラキラを堪能しようという展示です。


展示のほうは、冒頭に東博所蔵の螺鈿技法説明キット(そういう名前じゃない)があって、これ東博で見た事ないぞと思うところからスタート。
にしても螺鈿の技法は工程多くて大変そうでしたわ。

で、美術品のほうは展示は「厚貝」「薄貝」「琉球」「李朝」「江戸」と別れています。

「厚貝」の中では文化庁所蔵の鎌倉時代の鞍が、螺鈿装飾品びっしりで見ごたえがありますね。
特に、鞍の前後の外から見える部分は特にびっしり。これだけ付けるのも大変そうです。

「薄貝」は、薄すぎて地が見えてしまってキラキラ度が低く感じるものもありましたが、中国の仙人を描いているもので螺鈿の光が様々な色に乱反射してるのがあって、なるほど仙人の住む桃源郷ってまさにこんなカンジですねと思ったり。

そして江戸時代のものになると蒔絵のアクセントとして螺鈿が使われていて、金との対比が良いです。
これは銀の代わりに螺鈿を使うイメージでしょうかね。銀と違って黒ずんでこないので、今でも金との対比が鮮やかですね。


といった感じで見ていきましたが、やはり螺鈿は輝いてこそ、と思いました。で、バックが黒の漆だとなおさら良いですね。


ところで根津美術館、2階には狩野山楽の百椿図が新春恒例で出ていて、これも良かったですわ。