月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

皇居三の丸尚蔵館とその周辺を巡る1日

12月16日、土曜日。

今日はまず初めに、予約を入れていた皇居三の丸尚蔵館に向かいました。

皇居三の丸尚蔵館は主に昭和天皇が崩御した際の相続税の代わりとして物納された元御物を中心にしたコレクションを持つ美術館で、この11月にリニューアルオープンしました。
そのリニューアルオープンを記念した展覧会をやっているのですが、若冲さんが撮影可能という話が広まったせいなのか連日の大混雑で、日時指定券の予約を開始すると2日程度で完売してしまう勢いでして……。
本来、外国人観光客の方が東京で手軽に日本を味わえる場所として人気な皇居東御苑の中にあるのですから、インバウンドの方が予約なしで入れる場所にならんといかんのですが……。

その皇居三の丸尚蔵館のリニューアルオープン記念展は、前半は皇居三の丸尚蔵館の所蔵する国宝を集めた展示でした。
皇居三の丸尚蔵館の所蔵品は元御物ですので国宝クラスの作品が多いのですが、御物は恐れ多いので国宝などの指定の対象外という不文律があって国宝に指定されることが無かったんですよね。
それが5年ほど前に、国宝に指定しないと価値を理解してもらえんだろ、という話になって2021年から国宝指定が始まったのですが、まだまだ指定が追い付いてない感じがあります。

と、そんな真っ先に国宝に指定されるほどに重要な国宝が並ぶわけですが、まず最初にあったのが……

春日権現記絵、それも展示されていたのは巻19の雪山場面です!
この表現、春日山とは思えない気高さがあるじゃないですか。
もうね、私はこの雪山の場面が好きすぎてねぇ。この場面を見られただけで、今日は良い日です。

とまぁ、すっかり春日権現記絵に舞い上がってしまったのですが、三の丸尚蔵館にはほかにも国宝がありまして、そちらも撮影してきましたですよ。



えっと、春日権現記絵の雪山の前には、蒙古襲来絵詞も動植綵絵もその他大勢な扱いになっております……(春日権現記絵に舞い上がりすぎ)

三の丸尚蔵館の後半では、天皇皇后両陛下の歩みを振り返る展示がありました。
天皇陛下の愛用する望遠鏡などもあって、やはりこの方は多趣味なマルチオタクさんだよなぁと改めて思ってしまったり*1


折角皇居東御苑に来たので、ついでに庭園も見て回ります。

紅葉は、先週でしたかねぇ。



皇居東御苑を平川門から出て、近くにある丸紅ギャラリーにも行ってみました。
今やっているのは、十二単の展覧会。

十二単を再現展示しているのですが、薄い衣とはいえ、このボリュームはすごいなぁと。
あと、衣の1枚1枚、折り方や模様に工夫があるのが良いですね。
これは図録を買ってじっくり研究したかったのですが、売り切れていたのが残念でした。


丸紅ギャラリーの後は、近々曳家予定の学士会館を見たり、

先日入口が変わった御茶ノ水駅の聖橋口を見たりして。

久しぶりに都内の狭いエリアを動く1日でしたが、こういうのも時には良いですね。

*1:いやまぁ、粘菌の研究者とハゼの研究者の家系ですから、ねぇ