月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

大観と栖鳳

3月14日のことですが,天気が良いからということで山種美術館に行ってきました.美術館巡りなんて天候とは無関係な趣味のはずですが,山種美術館は恵比寿駅から歩いていけるところですが少し距離があるので晴れている方が助かるのです.


この日に山種美術館でやっていたのは「大観と栖鳳」という展覧会.近代日本画を東京画壇と京都画壇に分け,それぞれの代表の横山大観竹内栖鳳を中心に展示してみようというものでした.なお,先攻は東京画壇となっています.山種美術館は広い第1展示室ととても狭い第2展示室に分かれているので京都画壇の作品は2つの展示室に泣き分かれになるハンデ付きです

東京画壇の方は,大観以外にも下村観山や鏑木清方小林古径とそうそうたる面子が集まっていたものの,何となくよく纏まっているという感じで印象が薄いです.ところが京都画壇の方は,一番最初に鴨がいる,蛙がいる,リスがいる,水鳥がいる,そして奥には猫がいる…….個性的な動物園がありました.私は動物画には弱いんだよ……,ということで,このコーナーで全部持っていかれて勝負あった.京都画壇の勝ちでございます……

って,勝負をつけるのが目的ではないので,ちょっとだけ,作品の感想も書いておきます.

  • 竹内栖鳳「班猫」
    今回の展覧会の目玉作品.猫が背中の毛づくろいをしようとしているのか後ろを振り返った姿を的確に捉えています.ちょっとこちらの表情を窺おうとしているような感じも良いです.
  • 竹内栖鳳「鴨雛」
    3羽の雛が寄り添っている感じが,やはりかわいい.
  • 上村松園「新蛍」
    御簾越しの女性が美しいです.こういうのをチラリズムと言うのでしょうなぁ(をぃっ).


それにしても,山種の近代日本画コレクションはよく纏まっていて,行くと何らかの勉強になって良いです.次回の展覧会は奥村土牛だそうですが,これも折を見て行ってみようと思います.