山種美術館で正月からやっている展覧会「Kawaii日本美術」を見てきました。
こちらの展覧会、1月にも一度行ってますが、その時は山口晃さんの講演会がメインでしたから、作品は講演会での話を確認するために見ていたかような感じで……。また、2月4日から後期展示となって一部の展示が入れ替わっていることもあって、再訪した次第です。
前振りはこのくらいにして、作品の感想を書いてみます。
- 吉村忠夫「筒井筒」
- 筒井筒といえば、伊勢物語、と言うか、萌えの基本形の一つである幼なじみの元祖ですね。男の子が手にしているのは星のかけら、ではなくて撫子の花です。二人の将来に幸あれ。
- 森村宜永「夕顔」
- 多分山種の作品の中で、1番で2番に好きなんですよ、これ。夏(正確には旧暦では秋かもだけど)の情景が青を基調とした画面構成で描かれていて、涼やかなのが良いのよ。
- 渡辺省亭「葡萄」
- ネズミさんかわいい(タイトルは葡萄なのに……)
- 山口華楊「生」
- 多分、日本画動物園以来で見た気がするのですが(京近美の山口華楊展で見たっけ?記憶曖昧……)、この牛さんは目が可愛いのよ
- 山口華楊「木精」
- 多分山種の作品の中で、1番で2番に好きなんですよ、これ(と、さっきも同じことを言ったような)。この森の長老のようなみみずくさん、本当に好きだわ。
- 伊藤若冲「樹花鳥獣図屏風」
- 静岡県立美術館の若冲枡目描きがきてました。というか、後期展示の目玉というか、これのせいで受付とかミュージアム・ショップが長蛇の列だったんだわ。といっても、若冲の展示としては、空いてた方かしら。にしてもこの屏風、デフォルメされた動物たちが可愛いですわ。
- 奥村土牛「兎」
- このウサギさん、白くてふわっふわだわ〜
- 森狙仙「猿図」
- えっと……猿の顔怖い、猿の顔怖い、猿の顔怖い……。
- 野崎真一「四季草花鳥獣図巻」
- 図鑑のような鳥さんたち。ちょっとした向いた感じのフクロウさんかわええ。
- 長沢芦雪「百鶴図」
- 山の横を、鶴が一列に隊列を組んでいる構図。芦雪さん、これと似た構図で富士山の横を鶴が飛んで行く絵も描いてます(昔、岡山県立美術館とMIHO MUSEUMで見たことがある)が、この構図は人気があったのかもしれませんね。
- 竹内栖鳳「みゝずく」
- 要するに、私はフクロウとかミミズクさんがすきなんやね……。栖鳳さんらしく、さらさらさらっと描いた感じがします。
- 柴田是真「古代雛図」
- 其一さんかと思いました……。表装に刺繍で貝があしらっているのが面白いです。
- 松岡映丘「斎宮の女御」
- 映丘さんが描く大和絵風の絵は好物です。この白描の斎宮様も気品があってよいです。
- 横山大観「春の水・秋の色」
- 本当に肩肘張らない大観は時々良いのを描きますな(をぃ)。
なんか、終わってみると、可愛いしか言ってませんね、この感想……。
ま、展覧会の趣旨にあっているからいいか(てへ)。