前日の駄文に引き続き、西美でのモネ展、その後編です。
前編では5つある章のうちの最初の2つについて見ましたが、後編は残り3章を書いてみます。
といっても、後編のほうが前編よりもコメントが少ないのですが……。
(注)作品タイトルの箇所のリンクは、所蔵館の作品紹介ページへのリンクです
Ⅲ 反映と反復
- ドニ「踊る女たち」(西美)
ドニさんもやって来ました、と言っても、普段から西美の常設展で見慣れている作品ではありますが。この作品、ギリシャの祭りって感じが好きです。 - コロー「ナポリの浜の思い出」(西美)
これも西美の常設展で、たいていは新館に入ったところにかかっている絵です。縦長だからあの位置が最適なんでしょうね。何となくこの絵は、鎌倉の極楽寺から稲村ヶ崎の方に降りるあたりの感じを思い出すのですが……(だからナポリだと題名が言ってるってのに) - シダネル「三本のバラ」(ポーラ)
シダネルの作品全般に言えることですが、醸しだされる静けさが、逆に気持ち良いのかと。 - シャヴァンヌ「貧しき漁夫」(西美)
Bunkamuraで開かれているシャヴァンヌ展の感想で、この作品を最初の出会いとして挙げている人が多くいましたが、どうも自分にはこの作品は捉えどころが無くて。多分私が基本的におっさんが描かれている絵に興味が無いのと、大原美術館にある絵が最初の出会いなので、大原の絵からはあまりに印象の違うこの絵が同じ画家だとずっと気づいてなかったから何でしょうけど。やはり今回も、よく判らないなと思って通り過ぎたのでした。
Ⅳ 空間の深みへ
- アマン=ジャン「日本人の肖像(黒木夫人)」(西美)
アマン=ジャンは大原美術館に行くとたくさん見られるのですが、西美で見たことあったっけなぁ?。アマン=ジャンのぼやっとした描き方は独特ですね。 - モネ「舟遊び」(西美)
モネの描いた舟に乗る女性の絵、まずは西美から。なんか女性の腰の細さに目が行きますが、表情が見えないのに楽しそうで、好きな一枚です。 - モネ「バラ色のボート」(ポーラ)
そしてこちらは、同様の主題でポーラ美術館が所蔵しているもの。こういう似た所蔵品同士を比較する機会って余り無いきがします。見慣れているせいか、舟遊びの構図については西美の方が好みです。 - ガレ「クロッカス文花器」「海藻文脚付杯」(ポーラ)
ガレのガラス工芸も来てました。ポーラ美術館はこちらの所蔵品も豊富ですもんね。ガレについては、生き物を題材にしているのが好きなのですが、日本人は花鳥画とかあったので生き物慣れしてますけど、ヨーロッパの人は初めてガレのガラスを見た時は一瞬たじろいだり、したんでしょうかねぇ。 - モネ「睡蓮」(西美)
見慣れているはずなのですが、今回改めて、この睡蓮が大きいサイズの絵だということに気づきました。というか、なんで今まで気付かなかった、私?
Ⅴ 石と水の幻影
- モネ「国会議事堂、バラ色のシンフォニー」(ポーラ)
- モネ「ウォータールー橋、ロンドン」(西美)
2枚とも、霧のロンドンですね。誰か北京で似たような絵を是非……(こら) - シニャック「サン=トロぺの港」(西美)
シニャックの点描は、近づいても遠ざかっても点が混ざらないような感じがします。いつまでも色彩が分割されたまま。
ということで、前後編に分けて、感想を書いてみました。
なんかモネしかないならと思って後回しにしていたのに、いざ見てみるとモネも含めて結構楽しんでしまったような。といいつつも、章をなんで5つに分けたのかとか、そのあたりの意図をちゃんと把握してませんので、かなり適当な展覧会鑑賞(いつもどおり)ではあるんですけどね。