月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

ボストン美術館展@京都市美術館

昨日の巡検報告にも書きましたが、京都市美術館で開催されているボストン美術館展に行ってきました。
この展覧会、4月から6月にかけては東京の六本木(森アーツセンターギャラリー)で開催されていましたが、

  • 人が多すぎ
  • 会場が狭いし作りが悪い
  • どうにも商売の匂いを強く感じる

と感じてしまって今一つ楽しめなかったです。正直なところ、森アーツセンターギャラリーは展示環境として余り良くないのではないかと思います。
と、余り良い印象ではなかったこの展覧会ですが、後からじわじわと、図録買っておけば良かったな、とか、混雑承知でもう一度遺構か、などと考えるようになって……。要するに作品は超一級、気に入らないのは森アーツセンターギャラリーだけだったと言うことです。

要するに、京都市美術館まで見に行った最大の理由は、森アーツセンターギャラリー以外の場所で作品を見ると印象が変わるのではないか?、という思いだったと言うことです。



その京都市美術館での展示ですが、予想通りですが森アーツセンターギャラリーよりも作品の間隔が広く取ってあります。また通路も心持ち広く感じます。やはり会場が広いのは良いです。
しかし、それよりももっと違っていたのは、展示の順番が異なっていたこと。京都市美術館では、こうなっていました

前半
2宗教画の運命→1多彩なる肖像画→3オランダの室内→5風景画の系譜→7印象派の風景画
後半
6モネの冒険→4描かれた日常風景→8静物と近代絵画

森アーツセンターギャラリーでは数字の順番通りに並んでいました、というか、あそこは作品リストを置いてくれないので、見ているときにどこまで見たのか客観的に把握することが難しいのですが、要するに京都市博物館では後半にルノワールやモネやミレーやといった集客力のある方々が集中します。なので、これから行く方は、最初の方は飛ばして、後半の作品から見た方が良いかもしれません。特に、一番最初の宗教画のコーナーは、U字ターンをする順路になっていることもあって混雑が激しかったように思えます。


それにしても、空間が変わると印象が変わるもので、特にモネの作品を10枚飾っている部屋では、気に入った作品が東京では全く違うという事態になりました。
東京では、「ヴァランジュヴィルの崖の漁師小屋」が一番だったのですが、京都では「小クルーズ川の渓谷」の陰影に惹かれました。いや、暑さの余り知らないうちに涼しげな水の風景に惹かれていただけかもしれませんが……。


ということで、今週末までが会期ですので、この土日に行ってみてみようという方は、開門と同時に出口まで急行して、後ろから順に見ていくのがお奨めです。余り他の方の迷惑にならないよう、注意しながら楽しんで下さいね。