Bunkamuraで開かれている、フェルメールの展覧会を見てきました。
フェルメールというと全世界に35点ほどしか作品がないのに、何故か日本にいるとちょくちょくお目に掛かるという、不思議なことになっています。これまでも、
- 2004年「絵画芸術」(東京都美術館)
- 2005年「窓辺で手紙を読む女」(国立西洋美術館)
- 2007年「牛乳を注ぐ女」(国立新美術館)
- 2008年「マルタとマリアの家のキリスト」「ディアナとニンフたち」「小路」「ワイングラスを持つ娘」「リュートを調弦する女」「手紙を書く女と召使」「ヴァージナルの前に座る若い女」(東京都美術館)
- 2009年「レースを編む女」(国立西洋美術館)
と、11作品を見ている状態。しかも、2006年には「恋文」も来ていたけど、これは兵庫県立美術館でのみの展示だったので行きそびれてしまったのでした。
(ここまでの記憶の補完は、「弐代目・青い日記帳」のご協力によります。いつもTakさん、ありがとうございます。)
というわけで、今回が私にとっては12作品目のフェルメールです。この調子でいくと、生きている間に日本で全作品を見ることが出来る気がするのですが、どうなんだろう?
ところでフェルメール展では、当然フェルメールがメインなんだけど、それだけでは間が持たないので他の方の作品も展示されます。というよりも、当然ながら他の作品のほうが展示数が多いわけで、これらが展覧会の印象を決めることも多いです。2007年の時は、本当にフェルメール以外は全く目に入らず……なんて感じでしたし*1。その点、今回の展覧会はフェルメール以外の作品も良かったので、一安心でした。
さて、フェルメール以外の作品については明日感想を書くことにして、今日はメインディッシュのフェルメール「地理学者」について書いておきます。
「地理学者」の展示は、他の作品とは半ば独立した空間になっていて、イントロダクションとして当時(17世紀)の地球儀や古地図も参考展示されていました。ついつい力を入れてみてしまいますが、神戸市博物館から来たまともなものなので、力を入れて見て正解です。
フェルメール自体は、やっぱり光の感じというか、左側の窓から入る陽光が好きです。スポットライト的な光よりも、自然な光のほうが緊張感が取れてゆったりと見ることが出来る気がします。また、結構細部の描写が(シーツのひだひだなど)細かいのですが、全体を見ているとそれを感じさせないところも、フェルメールさんの魅力のように思えます。
ま、結論としては、地理学者のおじさんの顔を除いては、この絵は好みだなーと(なぜ除く)。
*1:意見には個人差があります