月猫ツーリスト雑記帳

かわいいものを求めて西へ東へ右往左往の記録

松岡映丘展@練馬区立美術館

締切直前の展覧会を紹介しようシリーズ(え?)。
ということで、明日23日が会期末となります松岡映丘展に10日ほど前に行ってきましたので、簡単に感想を……(筆無精すぎます)


この展覧会、姫路市美術館、島根県立美術館と巡回して、今開催している練馬区立美術館がファイナルなんですが、確か姫路市美術館のパンフレットを見て、これは行かないとと思ったような。結局、姫路も松江も行くタイミングが無くて、会期末すれすれに練馬に行くのがやっととなってしまいました。


松岡映丘が描くのは大和絵風の日本画。平安絵巻の世界がそのまま、色落ちなしに描かれているような感じです。源氏物語絵巻の再現模写というのがありますが、あれに一寸近い印象もあります。

そんなんで、描かれている絵は源氏物語などを題材にしたものが多いのですが、武具を着けた絵も多いです。武具については、自分で着てポーズとか研究していたようで、そんな写真もありました。ですが、私の視線は自然と物語絵の方に行ってしまうわけで、源氏物語を24年もやっていると、どうしたってそうなります。
ということで、以下の感想も物語絵を中心に……。


ということで、まずは1階の展示室。ここは割と大柄な作品を中心に並べています。特に目立つのは「宇治の宮の姫君たち」(姫路市美術館蔵)。源氏物語宇治十帖の、橋姫を題材にした作品だそうです。十二単の衣が広がっている様子が、やはり何とも素敵ですわ。もう好き、好き、十二単。たぶん着たら大変なんでしょうけど、絵で見るのは好きなのです。


んで、2階は小規模な作品と、物語絵以外の作品が中心という感じ。代表作の「千草の丘」もここにあります。
「千草の丘」も素敵ですが、ちょっと宗教画のようなよそよそしさがあります。それよりも、その隣にあった「伊香保の沼」、こちらは下絵だけの展示だったのですが、こっちのほうが好みかな〜と、勝手なことを思ったり。
あと、2階にあった物語絵では、「みくしあげ」が良いですね。女御の髪を侍女が梳る場面で、ほとんど皆さん後ろ向きですけど、調度の華やかさが素晴らしいです。平安の宮中はこんな感じなんだろうと想像が膨らみます。


2階の後半は、風景画や、宮中との関わりで描かれた作品。明治天皇の肖像画もありまして、りりしいお姿でした。


という感じですが、行ったのが遅かったので、10月中で展示が終わりになった作品も多くて、もったいないことをしたなという思いです。
ですが,今ちょうど山種美術館でやっている、ザ・ベスト・オブ・山種コレクションで、「春光春衣」と「山科の宿」が展示されているそうなので、これも必見です。というか、速く山種にも行かないと……。