皇居東御苑の三の丸尚蔵館で、江戸時代の名品が見られるという話が聞こえてきましたので、ちょっと覗いてきました。
いやその、ここは入館無料ですし、大手町駅から近いですし、そんなに広くもないですので、ちょっと覗くという感じで行くのが良いのかなと思います。ちなみに三の丸尚蔵館は皇居東御苑の大手門の近くにありますが、別の門(平川門や北桔梗門)から東京国立近代美術館が近いですので、東近美に行くついでに寄るのが吉かと。
公式Webページ:美を伝えゆく-名品にみる20年の歩み-
それはともかく今回の展覧会、「伝えゆく」というタイトルの通り、収蔵品の中で修理をした名品を集めたというテーマ設定です。といっても、東博の特集展示で毎年やっている「文化財の保存と修理」のような修理前の判る写真などは展示されてないので、ちょっとテーマはぼんやりしています。
ですが、そんなことは横に置いて。ひとまず展示室に入ると大きな屏風が3組、海北有松の浜松図屏風に、八条宮の障壁画だった源氏物語図屏風に四季草花図屏風。どれも存在感が半端ないです。というか、狭い展示室なので3組の屏風で壁面が全部埋まってしまいましたが、良い空間でしたわ。というか、他のものに目が行きません(汗)。
とりあえず、展示されていた作品を紹介しておきましょう。
- 海北有松「浜松図屏風」
- 展示室に入って一番手前の左側の壁面ケースに展示されてました。波や千鳥の表現が好みでした。
- 伝狩野永徳「源氏物語図屏風」
- ちょっと顔が長くて一瞬岩佐さんを連想させますが、顎の大きさがそういえば違うなと。
- 伝狩野永徳「四季草花図屏風」
- 二曲一双の間に四曲一隻が挟まっているという不思議な展示法ですが、元々障壁画だったときはこういう順に繋がっていたとか。
- 春日権現記絵
- すっかり巨大な屏風の陰に隠れてますが、展示物の重要度としてはこちらの方が上ではないかと。鎌倉時代の巻物にもかかわらず、色が鮮やかでね。特に、十二単の鮮やかさが良いです。
ちなみに今回の展示は31日までで、来月からはは後期展示になります。その後期展示は俵屋宗達、伊藤若冲に万国絵図屏風までと超弩級の予定でして、こっちも忘れずに見に行かなきゃです。
ただ、三の丸尚蔵館は11月になると15時半で入館終了(閉館は15時45分)ですので、気をつけないとですわ。