今年は大型の展覧会がいくつも日本であって、フェルメールが全6作品とか、ツタンカーメンがやってきたりと大忙しですが、日本美術の方での大型案件の1番手は、ボストン美術館展でしょう。そのボストン美術館展が20日から始まりましたので、早速昨日の日曜に行って来ました。
展示は、大きく7章に分かれていました。その7章を駆け足で紹介してみます。
まず最初は「プロローグ、コレクションの始まり」。ここは、フェノロサなど、ボストン美術館の日本美術コレクションを築いた方々を紹介しています。
そんな中に展示されていた、橋本雅邦の「騎龍弁天」の細かさと綺麗さがすごかったです。
次のコーナーは「仏のかたち 神のすがた」。要するに仏画と仏像です。最初に出てくる如意輪観音様の仏画は、平安時代のものだというのに色の鮮やかさに驚きます。というか、あまり国内で、平安時代の状態の良い仏画を見ることがないのですが……。
3つめのコーナーは「海を渡った二大絵巻」。吉備大臣入唐絵巻と平治物語絵巻が紹介されています。吉備大臣入唐絵巻の方は、2010年に奈良国立博物館で開かれた大遣唐使展(この展覧会は良かった)で1巻と4巻が出展されていましたが、今回は4巻全てがやってきてます。この絵巻はストーリーがおもしろすぎるのよね。
んで、平治物語絵巻の方は、絵巻の中にびっちりと書きこまれている沢山の武士が、すごいですね。いったい何人いるんだろ?
4つめのコーナが「静寂と輝き」。室町頃の水墨画と狩野派です。さっきまでの仏画と絵巻が圧倒的だったので、ちょっと大人しく見えますが、よく見るとすごいもののようです。といいつつ、そんなにきちんと見てないので、ここはまた見なおすつもりです。
とりあえず、麝香猫が可愛いよぉ。
ここで、第1会場から第2会場に移りまして、第2会場のトップバッターは「アメリカ人を魅了した日本の技」。刀剣と染色です。こうやって刀剣を並べているところに来るたびに、ちゃんと刀の見方を覚えたいと思うのですが、今回も覚える前に見るわけで。会期末までには見方を覚えたいぞ。
染色の方は、舟遊びの様子を描いた帷子が気に入りました。
そして、この次のコーナーが、ある意味私にとっては本番の「花開く近世絵画」。狩野派や長谷川等伯、伊藤若冲と大盤振る舞いです。このコーナーは別途じっくりと感想を書かないといけないかなと思いますが(多分、1作品ごとにコメントできるわ、きっと)、とりあえず、等伯の虎、曽我二直庵の鷲が眼光鋭くて迫力がありました。
最後のコーナーは、「奇才 曾我蕭白」。最近著名な蕭白さんです。蕭白さんといえば4月10日から千葉市美術館である「蕭白ショック!!」が心待ちです。
それはともかく、今回展示されているのは水墨画が中心でした。でも。蕭白のエグさはちゃんと伝わります。それにしても、パンフレット等にも使われている雲龍図の龍は、本当に巨大でした。
と、感想が駆け足過ぎますね。やはりもう一度見に行って、今度は章ごとに詳細な感想を書かないとダメですね……。