さて、昨日の続きで、北京故宮博物院展シリーズです。昨日は第1室の宋元時代の書画を見て行きましたが、今日は第3室。青銅器から刺繍まで工芸品を見ていきます。
ちなみに、第2室が神品の清明上河図オンリーだったのですので、3室に飛んで正解なのです。
- 黄色彩雲金龍文緯綜朝抱
- 第2会場になっている第3室の入り口に展示されていた皇帝の正装です。黄色が眩しいのものありますが、中央にいる龍の顔が可愛いなと(皇帝に可愛いなんて言ったら大変なことになりそうですが)
- 玉戈
- 故宮には考古的なものもあるということで、古代中国で作られた玉の刃先です。玉なのに大きいのと、その大きさでも綺麗に磨かれているのが素敵ですわ。なんか、中国の皇帝は考古とか骨董の趣味があったようです、という話は次の部屋でも出てきます。
- 方盤
- 中国といえば青銅器。ここでもちゃんと展示があります。4本の足は虎ですね。なんで青銅器にいる動物さんって、歯を出しているんでしょうね。まぁそれが可愛いのですが。というか、やっと最近、青銅器を可愛いと思えるようになって来ました。
- 釉裏紅唐草文水注
- 景徳鎮の磁器ですが、茶ともピンクともつかない色がなんか素敵です。コレ欲しいわ(買えません)。
- 孔雀翻地真珠珊瑚雲龍文刺繍袍
- 先程は皇帝の正装が有りましたが、こちらは皇后の正装。刺繍の細かさが超絶です。ビーズとか孔雀の羽とかたくさん使われていて、凄いです。ビーズなんて小学生の頃にトンボを作ったくらいの経験しかなくて、それでも結構細かくて大変でしたが、これだけやるにはどれだけ人出がかかったことでしょうと思ったり。いや、小学生のトンボと比較しなくても良いのですが。
- 花鳥螺鈿舟形容器
- タイトルのとおり、舟形の容器に螺鈿が貼ってあるのですが、表も中も一面螺鈿で、その使用量に感動しました。螺鈿の先進国は日本だと思いつつも、ここまで螺鈿だらけはそんなに無いよなと思ったり。
- 琺瑯蓮唐草八卦文炉
- ホーローの壺状のものですが、3本の足が象さんとか、ある意味青銅器の後継者です、これは。ここにあるホーローはどれも300年〜600年前のものですが、その間変色しないホーローの緑がかった青は深い色でした。
- 刺繍三羊開泰図
- えっと、刺繍なんですけど、何か明治の超絶技巧のような刺繍でございます。18世紀にこれやってたんだもんなぁ。明治より100年早いのねぇ。
- 緙絲極楽世界図軸
- 同じく刺繍でこちらは仏様の世界。色は完璧ですし、仏様は細かいですし。さすが米粒にお釈迦様を描くと言われる中国だなと妙な感動をしてしまいました……。
いやはや、昨日と感想が似てしまいますけど、得意でない青銅器、得意でない磁器でこれだけクラクラするのですから、一級の美術品は好き嫌いを簡単に凌駕してしまいますね。